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四世ビザに「条件付き賛成」?=本人や関係者に意見聞く(10)=日本は「夢叶える国」か

7/22(土) 10:04配信

ニッケイ新聞

(ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」22日付け)



パラナ州クリチバ市在住のタマヨセ・ワリッソン・デ・アルメイダさん(27、三世)は2003~09年まで日本に住んでいた。日本の公教育機関には通わず、ブラジル人が自宅で行っていた日語の授業に参加していた。14歳から林業の仕事を始めたそうだ。

 19歳でブラジルに帰国したが、「ブラジルの文化や生活は肌に合わない。仮にブラジルの経済が良くても、日本での労働を希望する」と「帰郷」を熱望している。

 現在美容師として働いているが、高い税金に辟易し「日本の方が堅実に稼げるのでは」と考えているそうだ。ブラジルで美容師免許を持つタマヨセさんは日本で「美容院を開く」という夢を持っている。

 「私の中身は日本人。母が箸の持ち方や他人を指差さないことを教えた。私の文化はここでは変に見られてしまう」とブラジルでの不満を語った。

 「Saga Yonsei」管理者の1人、高木アギアル・リョウイチ・ギリェルメさん(四世、25)は、オズワルド・クルス大学の機械エンジニア学科最終学年だ。父親は高木さんが11歳のときに就労のため訪日し、現在も茨城県の弁当屋で働いている。

 「最先端技術を持つ国」日本に興味があり、「大学院に通うつもりで日本で労働を体験してみたい」と考えている。「工場で使用する道具や機械のほとんどは日本で製造されたものが多い。どのように使用されているかを見て、自分の専門分野の知識を増やしたい」と語った。

 高木さんのほか、2人の兄弟の学費を稼ぐために、父親は日本で働いている。父親は高木さんの訪日希望には賛成している。だが、相談した際には実際の労働環境の話を聞いたそう。

 「良い話ばかりではないし、訪日を後悔する人もいる。でも僕は高度な文化、教育レベルの国で学び、生活してみたい。将来は両国についての知見を活かし、ブラジルの発展の一助になりたい」と将来の計画を語った。

 デカセギ労働について、「ブラジルで獲得した最終学歴を活かして日本の高給の仕事に就けるわけではない。日本ではたくさん働いて、言葉を覚えるべきだ」と考えている。せっかく大卒で訪日するのに、もったいない話だ。

 さらに「工場の賃金は低く、物価はすぐに上がる。日本も昔のような国ではない。昔のように、少し働いてたくさんのお金を得られるわけではない。日本経済も弱くなって来ている」と経済的なメリットを冷静に見ている。その上で、「安全で清潔な国だから住むには良い。でも節約が大事だと思う」と日本での生活に気を引き締めている。(つづく、國分雪月記者)

最終更新:7/22(土) 10:20
ニッケイ新聞