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「適格消費者団体」として初の提訴 岡山のNPO、契約条項の差し止め求め

7/22(土) 0:49配信

山陽新聞デジタル

 悪徳商法などに巻き込まれた消費者らの救済に取り組むNPO法人「消費者ネットおかやま」(岡山市北区奉還町)は21日、広島県福山市の医療機関に対し、がん治療を途中でやめても事前に支払った治療費を返還しないとした契約条項の差し止めを求め、広島地裁福山支部に提訴した。消費者ネットは2015年、被害者に代わり差し止め請求訴訟を起こせる「適格消費者団体」に国から認定されており、提訴は初めて。

 訴状によると、花園クリニック(福山市花園町)が「樹状細胞療法」と呼ばれるがんの先端治療を行う際に患者と結ぶ契約で、患者が治療を中断したり症状の進行で死亡したりしても、あらかじめ支払った百数十万円の治療費は一切返還しないとする条項が、消費者の利益を一方的に害し、無効だとしている。

 消費者ネットは同クリニックに条項の改善を何度か要求したが応じなかったため、提訴に踏み切ったという。

 同クリニックは「特にコメントはない」としている。

 適格消費者団体は07年にスタートした消費者団体訴訟制度に基づき、消費者の被害情報を受けて不当な契約や勧誘行為の差し止め訴訟を起こせる。全国に16団体あり、県内は消費者ネットのみ。理事長の河田英正弁護士は岡山市で記者会見し「提訴することで消費者全体の利益につながり、今後起こり得る被害も未然に防げる」と述べた。