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婚約してもやめられない出会い系 4マタ中の29歳が語る現代の「交際」

7/22(土) 11:03配信

BuzzFeed Japan

夫婦の半分はセックスレスで、著名人の「不倫」は叩きながらも、自身のパートナーとの関係に不満を抱えている人は多い。

ロマンチックな恋に落ち、互いに対する恋愛感情や性的欲望を保ちながら一生一人の人と添い遂げるという物語がなかなか信じられなくなった時代、みんなどのようなパートナーシップを築いているのだろう。

婚約者がいながら、マッチング(出会い系)アプリで新たな女性との出会いを求め続けている29歳のタカシさん(仮名)に話を聞いた。【岩永直子 / BuzzFeed Japan】

結婚してもアットランダムな出会いが欲しい

都内の出版社で書籍編集をしているタカシさんは、待ち合わせ場所の喫茶店に、間もなく出版予定という本の表紙のデザインを入れた大きな袋を持って現れた。

タレ目気味の童顔を、長めの髪とあごひげでつつみ、ジーパンにラフな白いシャツ。大きなバッグからは何冊も本がのぞき、本や映画の話に詳しい彼は、いかにも文化系の自由人といった印象だ。

「詰めの作業に入っているので、最近は仕事ばかりだったんですよ。今日でひと段落したので、来週は二人の女性と会う約束をしています」

二人の女性とは、マッチングアプリで出会った人たち。自身のプロフィールや写真を登録して公開し、気に入った者同士が連絡を取れるようにするアプリだ。

そして彼には、昨年やはり同じアプリで出会い、交際を続ける大学院生の婚約者がいる。

「今は、彼女も含めて4人と並行して付き合っています。結婚しても、アットランダムな出会いはキープしたい。絶えず刺激を受けていたいんです」

始まりは遊び半分、冷やかし半分

きっかけは、2015年の冬休みに大学時代の男女の友人二人と出かけた旅先でのやりとりだった。夜、宿で飲んでいる時、女性の友人がスマホを取り出して、マッチングアプリの画面を見せてくれた。

「会社で暇さえあれば、これ見てるんだ。面白いよ」

友人は「社会人になってから出会いの機会がない」ことを理由に始め、すっかりハマったという。タカシさんともう一人の男性の友人も遊び半分で登録し、女性たちの顔写真やプロフィールを冷やかしてみた。

「この子かわいいな、この子はブスだなとかゲーム感覚で盛り上がって、最初は飲みの席の遊びのつもりだったんです。それより、顔写真はもちろん、実名や職業までしっかり出している子もいて、個人情報は大丈夫なのかなという意味で心に残りました」

当時、決まった彼女はおらず、複数の女性と映画や食事などの軽いデートに行く程度の付き合いをしていた。旅行の1ヶ月後、「やはり特定の相手と付き合いたい」と一人に告白して返事を保留された時、あのアプリを思い出した。

「真剣に付き合いたい人の返事を待つのが辛くて、保険をかけたくなったんです。一人に集中してしまうと心に余裕がなくなるし、振られたら立ち直れなくなる。可能性がある人が他にもいたら、こっちがだめでもあっちがいる、と落ち着ける気がしました。これを友達に言うと『どうかしてる』と呆れられるのですが」

登録していたアプリは、自分が気に入った相手に好意を表す「LIKE(好意あり)」という意思表示を送り、相手も送り返してくれれば、「マッチ(合意)」となる。そうなると、互いにメッセージを送り合うことができて、気が合えば実際に会うケースも出てくるという流れだ。

タカシさんは、自分の好みの見た目や趣味を持つ人に「LIKE」を送り続けたが、なかなかマッチにまでこぎつけられなかった。

「そのうち、自分が選んでいる場合じゃなく、選ばれないとスタート地点にも立てないと気づき、片っ端からLIKEを送るようになりました」

1ヶ月ほど経つと、マッチする人が徐々に増えた。他のアプリにも登録し、6つの出会い系アプリを使ってやりとりする女性は一時100人を超えた。その中でも最も見た目が気に入った人と映画に行く約束をした。アプリで出会った人との初めてのデートだった。

「100人マッチする人がいたら、その中で会える確率は2、3人ぐらいです。初めて会う時は、誰も来ないのではないか、もし会えたとしてもとんでもない人がくるのではないかとかなり警戒していました」

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最終更新:7/22(土) 16:31
BuzzFeed Japan