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精神障害の労災請求、過去10年間で最多 神奈川県内、2016年度

7/22(土) 8:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 過重労働が社会問題化する中、うつ病など精神障害の労災請求が2016年度は県内で140件(前年度比22件増)に達し、過去10年間で最多となったことが21日、神奈川労働局のまとめで分かった。労災認定(42件)は6年連続30件以上の高水準で推移しており、過労自殺(未遂含む)と認定されたケースも4件あった。仕事上のストレスに起因した健康障害のリスクが依然として深刻な状況が浮かび上がった。

 精神障害に関する労災請求は11年の認定基準新設以降、右肩上がりの状況。特に近年は、女性新入社員が過労自殺した「電通」をはじめ、神奈川でも男性新人社員が精神疾患を発症した「三菱電機」が労働基準法違反の疑いで書類送検されるなど、長時間労働を巡る社会的関心が高まったことが背景にあるとみられる。

 精神障害の労災認定は、職種別では「専門的・技術的職業」(17件)、業種別では「医療・福祉」(14件)が最多。年代別では40代(14件)、30代(10件)、29歳以下(9件)の順だった。時間外労働時間(1カ月平均)は160時間以上が4件あり、うち1件は自殺につながった。要因は、いじめや嫌がらせ、上司とのトラブルといった「対人関係」が9件で、「事故や災害の体験」「仕事の量・質」(ともに8件)を上回った。

 一方、残業など長時間労働に起因する脳・心臓疾患の請求件数は49件(前年度比26件減)で、過去10年間で初めて50件を下回った。労災認定されたのは18件で、このうち17件の時間外労働時間が「過労死ライン」(月80時間)を超えていた。業種別では「運輸・郵便」(8件)、職業別では「輸送・機械運転従事者」(8件)がそれぞれ最多。年代は40代と50代がともに8件で最も多かった。