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寛一郎、「挫折も覚悟の上」父・佐藤浩市と同じ“役者”としての一歩

7/22(土) 6:50配信

クランクイン!

 大人気オリジナルアニメを実写化した映画『心が叫びたがってるんだ。』で、甲子園出場の夢に破れた野球部の元エース・田崎大樹を熱演した俳優の寛一郎。「今まで、夢中になれるものが何もなかった」という彼が、役者の道へ一歩足を踏み出せたのは、やはり、父・佐藤浩市の影響なくして語れないと素直に認める。「幼い頃から身近に映画が溢れ、いつも心のどこかで“役者”を意識していた」という寛一郎が、頭を丸めて挑んだ本作への思い、そして「挫折も覚悟の上」で飛び込んだ役者に対する“決意”について真摯に語った。

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 本作は、同名アニメーション映画を、中島健人(Sexy Zone)、芳根京子、石井杏奈(E‐girls)、そして寛一郎と、勢いのある若手俳優陣を起用して実写化した青春ドラマ。さまざまな理由から本音を言えず苦悩する高校3年生の坂上拓実(中島)、成瀬順(芳根)、仁藤菜月(石井)、田崎大樹(寛一郎)の4人は、ある日担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に突然任命され、戸惑いながらも力を合わせ、成瀬が書いた創作ミュージカルに挑戦する。

 プレッシャーはなく、むしろ田崎を演じることが楽しみだったという寛一郎。「アニメを観たとき、硬派で不器用だけれど、みんなから愛される田崎が一番好きなキャラだったので、役をいただいたときは嬉しかったですね」とニッコリ。「頭を丸刈りにすることも全く躊躇しなかったです。最初、鏡を見たときは、正直“わぁ、誰だお前!”って思いましたが(笑)、少し田崎に近づけた気がしました」と振り返る。

 唯一不安だったのが、4人になったときのバランス。「クランクイン前、田崎という役を自分なりにつくり込んではいたものの、問題は4人になったときに、どう自分がそこにハマるのか。とにかく絵になったときの“バランス”が気になっていたのですが、現場に入ったら、そんな心配など消し飛ぶくらい息が合って、むしろ4人でいることによって最高の役づくりができた」と安堵の表情を浮かべる。


 ところで、本作は、「一歩踏み出す勇気」が、大きなテーマとなっているが、寛一郎自身は、役者という茨の道を踏み出したばかり。「実は僕、一度も挫折をしたことがないんです。なぜなら、今まで何もチャレンジして来なかったから。田崎のように挫折感を味わうほど、何かに没頭できる人がずっと羨ましかった」と吐露。そんな寛一郎が、一念発起して役者を目指したのはなぜか?「やはり、父が俳優ですから、一番身近な職業でしたし、いつも心のどこかで意識はしていたんだと思います」と自己分析。

 さらに、幼いときから映画に溢れた家庭環境だったという寛一郎は、「とくに父の作品は母親と一緒に半強制的に観せられますから(笑)。とにかく映画が文化として僕の心に深く根付いていたことが一番大きい。映画って凄い、俳優の力って凄い、そういう思いが年々強くなると、結局、父の存在に直結していくわけですが、語らずとも背中で見せてくれたという意味では、改めて“でかい背中だなぁ”って思いますね」。

 役者という仕事の厳しさを目の当たりにしていたため、決断するまでにかなりの時間を要したそうだが、「思い切って踏み出してみると、確かに苦しいことばかりですが、自分が絶対できないことを“役”を通して演じられる“面白さ”を知ってから、チャレンジ精神が止まらない」という寛一郎。「夢中になれるものを見つけた分、これからたくさん挫折も味わうんでしょうが覚悟の上。今はもっともっと映画に出たい!そんな意欲でみなぎっています」と目を輝かせていた。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『心が叫びたがってるんだ。』は7月22日より全国公開。

最終更新:7/22(土) 14:53
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