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「涙出るほど懐かしい」 82年前の日常捉えた142点に夢中 タイムスビルで30日まで

7/22(土) 13:25配信

沖縄タイムス

 「よく写真が残っていた」「涙が出るほど懐かしい」。戦前の沖縄を捉えた写真展「よみがえる古里~1935年の沖縄」が始まった21日、会場となった那覇市久茂地のタイムスギャラリーでは82年前の人々の営み、表情を捉えた142カットに見入る人が途切れなかった。

 「生きるためのたくましさが見える」。北中城村の会社員、名城仁華さん(28)は、魚をかいにつるして運ぶ少年漁師が写る1こまを見つめた。「当時の暮らしぶりは今と違う。でも、顔つきは同じ沖縄の人」と、時代が今に続いていることを感じていた。

 那覇市の男性(79)は「故郷の佐敷で父とこんなふうにサバニを造った」と振り返った。糸満のサバニ工房で職人2人が写る1枚に自らと亡き父の面影を重ね、「できれば写真の中に入って、もっとよく見たいくらい」と笑みを浮かべた。

 番傘を差した着物姿の女性のカットに、那覇市の会社員、一美章哲さん(65)は「たたずまいや表情が絵になる一枚」と話した。「でも、撮影から10年後に沖縄戦でこうした営みが壊されたことを思うと、悲しみも漂って見える」と続けた。

最終更新:7/22(土) 17:40
沖縄タイムス