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「屋上ダム」で治水 小松精練が新システム

7/22(土) 2:26配信

北國新聞社

 小松精練(能美市)は、産学連携で自社の屋上緑化基盤材「グリーンビズ」を活用し、治水対策につなげる新システム「グリーンビズダム」を開発した。ビルやマンションなどの屋上に設ける製品で、グリーンビズの高い保水力を生かし、ダムのように一時的に雨水をためて集中豪雨の被害を抑える。石川発の技術を都市の災害対応に役立てたい考えで、年内の実用化を目指す。

 グリーンビズダムは雨漏れを防ぐ設備「防水層」の上に断熱材やグリーンビズを積み重ね、ブロックで堰(せき)を設ける。集中豪雨の際、グリーンビズで保水することにより、建物からの排水時間を遅らせる仕組みで、雨が一気に降り注ぐことに伴う被害を防ぐ。

 小松精練と関連会社で建設総合サービス業のトーケン(金沢市)、防水メーカーの日新工業(東京)、東京都市大の飯島健太郎教授が連携し、埼玉県春日部市にある日新工業開発研究所で治水効果を検証するための実証実験を行った。

 10分間に30ミリの集中豪雨を想定した実験では、厚さ3・2センチのグリーンビズの基盤材を1枚敷くことで排水時間を3分間遅らせる効果があり、1平方メートル当たり12リットルの保水力が確認された。飯島教授は「グリーンビズは水の貯留能力が高いことが分かった」と話す。

 さらに、グリーンビズダムは断熱効果で最上階の室温上昇を防ぐとともに、ヒートアイランド現象を抑制することも期待できるという。今後も実験を重ねて治水効果などのデータをまとめ、製品として提案する方針だ。

 小松精練の奥谷晃宏取締役技術開発本部長は繊維を染色する際に発生する汚泥を再利用してグリーンビズを開発したことに触れ、「少しでも環境対策につながればうれしい」と語った。

北國新聞社

最終更新:7/22(土) 2:26
北國新聞社