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ゲーム理論なんて不要-ホンダ対フォード、本当の勝負はこれから

7/21(金) 10:39配信

Bloomberg

ゲーム理論やらキャッシュフローモデルなんて複雑な考え方は忘れていい。現代の自動車業界における製品戦略については、それほど理屈っぽくなる必要はない。良いトラックを造れば、米国人はそれを買う。ただそれだけのことだ。

ホンダが2016年6月にピックアップ「リッジライン」のフルモデルチェンジを行った際、まさにそれを立証した。乗用車のようなスタイルのピックアップは、トラックを必要としている顧客のみならず、普段トラックを買わない消費者までもとりこにした。

米国ホンダのゼネラルマネジャー、ジェフ・コンラッド氏は「極めて多くの買い手のニーズを満たした非常に有能なトラックだ。8000ポンド(約3.6トン)をけん引するのをいとわない人々にとっては、パーフェクトだ」と述べる。

ホンダが過去1年に米国で販売したリッジラインは約4万台と、中型ピックアップ部門の10台に1台を占めるまでになった。ホンダはこの分野で有力なライバルからシェアを奪っただけではなく、トヨタ自動車の「タコマ」よりもホンダの乗用車「アコード」をこれまで選んできたユーザーをも新規購入者として取り込んだようだ。コンラッド氏によれば、リッジラインを組み立てているアラバマ州のリンカーン工場はすでにフル稼働している。

もちろんこの種の販売データには裏がある。トラック分野の重量級チャンピオンであるフォードは、12年以降、中型車を販売していない。永遠のベストセラートラック、フルサイズの「F150」との競合を避けたいのだ。それに同社のバンは塗装業者や配管工といった事業者の需要をしっかりとつかんでいる。少なくともマーク・フィールズ前最高経営責任者(CEO)は、数年までにそう述べていた。

だがその後、フォードは路線を変えた。同社は全てが新しくなった小型ピックアップ「レンジャー」の米国での販売を19年に始める。かつて米国でも販売していレンジャーは現在、アルゼンチンと南アフリカ共和国、タイで製造しており、米国以外の大半の地域で売られている。北米の生産コミュニケーション責任者マイク・レビン氏によれば、生まれ変わったレンジャーは米国ではミシガン州で製造する。

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最終更新:7/21(金) 10:39
Bloomberg