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EPAでGI保護 欧州産71、日本産31 チーズなどで使用不可も

7/23(日) 7:00配信

日本農業新聞

 農水省は、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)で、それぞれが保護することになった地理的表示(GI)の品目を公表した。日本は、欧州の「カマンベール・ド・ノルマンディー」(フランス)や「ゴルゴンゾーラ」(イタリア)など農産品71品目の名称を保護する。同省は関係者らの意見を踏まえて正式決定するが、こうした欧州のGI名称を付けたチーズを販売できなくなる可能性が高く、国内のチーズ工房も対応を求められる。

 日本とEUは、地域の気候風土や伝統製法が育んだ農産品の名称をGIとして保護する制度がある。偽物の名称使用を禁じることで、農産品の価値を守る狙いがある。

 今回の協定で、日本は欧州の農産品71品目、欧州は日本の31品目をそれぞれの市場で保護することに合意した。71品目には日本でも有名な「ロックフォール」(フランス)や「フェタ」(ギリシア)などが含まれる。こうした名称は欧州の本場の産品以外は使えなくなる。

 国際レベルより厳しい保護水準を適用するため、「北海道産ゴルゴンゾーラ」のように産地を示したとしても、こうした表示はできない。「ゴルゴンゾーラ風ブルーチーズ」など「○○風」の表現も禁止する。

 今回公表した産品は、国内のGI登録手続きと同様、一般募集した意見と専門家の審査を踏まえて最終決定する。その際、名称が一般化して欧州の特定の産品を示さない「普通名称」と判断されれば、GI保護対象から外れるケースもある。

 イタリア産「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、その翻訳の「パルメザンチーズ」の名称も保護する方針。だが、日本では米国産や国産原料を使った同名の粉チーズがパルメザンチーズとして浸透しており、利害関係者の意見も踏まえて使用の可否を判断する。

 仏ノルマンディー地方の伝統的な「カマンベール・ド・ノルマンディー」やオランダの「ゴーダ・ホラント」は本場以外は使えなくなるが、「カマンベール」や「ゴーダ」は、国際規格として認められた普通名称のため、引き続き日本国内のチーズ工房も使用可能な見通しだ。

 一方、EUは日本の38産品のうち、「神戸ビーフ」や「夕張メロン」など31産品を保護する。欧州で日本産の名称が保護されることになれば、輸出拡大が見込まれる。

日本農業新聞

最終更新:7/23(日) 7:00
日本農業新聞