ここから本文です

沖縄本島・やんばるの自然を体感・探求できる3つの場所 カヌー☆散策☆ヤンバルクイナ

7/24(月) 11:00配信

琉球新報

  2016年9月15日、本島北部の国頭村、東村、大宜味村にまたがる「やんばる国立公園」が誕生しました。
それにちなんで、やんばるの自然と触れあい、理解を深めることのできる施設などを紹介します。
貴重な動物やそれを育む森の大切さを、楽しみながら学んでみませんか。


森と海 豊かさ体感 東村ふれあいヒルギ公園

 沖縄本島の北部、東村慶佐次湾。うっそうと茂るマングローブ林の中を静かに慶佐次川が流れる。このマングローブ林は「慶佐次湾のヒルギ林」として国指定天然記念物に指定されており、やんばるの豊かな自然を象徴する場所の一つだ。「東村ふれあいヒルギ公園」では園内の遊歩道やカヌーからマングローブやそこに生きる生物の観察を楽しむことができる。

 慶佐次湾のヒルギ林は沖縄本島最大のマングローブ群落で、ヤエヤマヒルギの北限地。オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギの3種類が生息する。公園入り口の展望台から雄大なヒルギ林を一望できる。マングローブは淡水と海水の交じり合う汽水域に生える植物の総称で、潮の干満でその表情が変わる。

 「干潮時には干潟で歩けるほど水が引き、満潮時にはマングローブの根が隠れるほど水に覆われます」と説明するのはNPO法人東村観光推進協議会事務局長の小田晃久さん。干潟にすむ生物の観察は干潮時に、マングローブカヌーツアーは満潮時にしかできない。干潟の鳥を観察したいなら早朝、満点の星やホタルを見たいなら夜訪れるのがおすすめだ。小田さんは「マングローブ林は潮の干満に大きく左右される。その自然の摂理を体感してほしい」と話す。


 一方、満潮時のカヌーツアーは約2時間半のコースと約1時間半のショートコースがあり、3歳から参加可能。親子で慶佐次湾の大自然を堪能することができる。

 慶佐次川中流域まで遡り、マングローブ林の特徴や生態系、ごみ問題などをガイドから学ぶ。夏休みは混雑が予想されるので、事前の問い合わせは必須だ。


★info★
 東村ふれあいヒルギ公園

沖縄県国頭郡東村慶佐次54-1
東村観光推進協議会慶佐次事務所

電話:0980(51)2433

マングローブカヌーコース
 大人6000円、小人4000円
 幼児(3~5歳)3000円

マングローブカヌーショートコース
 大人4500円、小人3000円
 幼児1500円

 



命育む緑を満喫 やんばる学びの森

 ネイチャートレイルは3つのコースがある。そのうち、ヨンナーコースは全長670メートル、バリアフリーで幅広く車いすでも通行可能。30分程度で回れるので気軽にチャレンジできる。

 ビジターセンター前から出発し、道路沿いにマツやコシダなどが生えている様子を見て、森の入り口にたどり着く。環境への影響がないようにと大きな機械を入れずに手作りした遊歩道が伸びている。地上から3~6メートルの位置にあり、植物の様子を近くに見ることができる。ときどきノグチゲラの巣の跡も見つけることができる。

 やんばるの森の50%を占めるイタジイ、森が深くなるとクロヘゴなどシダ植物の群生がある。黄色い実がなるリュウキュウイチゴやキウイフルーツの原種の仲間、シマサルナシなども見られる。セミの合唱や葉が風にそよぐ音を聞きながら歩く。

 途中にベンチやデッキがあって、座ったり寝っ転がったりと一休みしながらヨンナー(ゆっくり)行こう。

 ほかには池のそばや吊り橋、鬼太郎ハウスなども通るヤマシシコース(1・5キロ)、沢沿いを進むリバーソングコース(700メートル、ガイドウオークでのみ利用)がある。宿泊者対象のナイトハイクや早朝バードウオッチングのプログラムがあり、夜、早朝と違った森の表情を見ることができる。

 ガイドを務めるインタープリターの大城馨さんは「やんばるの森はノグチゲラやヤンバルクイナ、ヤンバルテナガコガネといった固有種が多い。島のなりたちや黒潮の流れなども影響し独自の生態系を育んでいる。北緯27度付近を世界的に見ると、大半が砂漠地帯。このような豊かな森があるのは貴重な地域」と説明する。

 「自分の住む所との植物、生き物の違いが分かるはず。子どもたちには回りをよく見ながらやんばるの森を楽しんでほしい。また、大人の方には森から栄養をもらう気持ちでリラックスしてほしい」と話した。


★info★
 やんばる学びの森

沖縄県国頭郡国頭村安波1301-7

電話:0980(41)7979
予約受付時間 9:00~20:00

ネイチャートレイル(ヨンナーコース、ヤマシシコース)
 大人300円、小学生200円、4~5歳100円

ガイドウォーク
 ●ヨンナー、ヤマシシ
  大人3000円、子ども2000円
 ●リバーソングコース
  大人3500円、小学生(高学年以上のみ)2500円

※宿泊とのセット料金あり。その他宿泊棟やオートキャンプ場もあり



愛らしさ、まさにアイドル級 ヤンバルクイナ生態展示学習施設

 やんばるを代表する飛べない鳥ヤンバルクイナ。その希少な生態を観察できるのが国頭村安田にある「ヤンバルクイナ生態展示学習施設」だ。

 やんばるの森を再現したクイナゲージでは現在6歳になるメス「キョンキョン」が飼育されている。餌を探して動き回ったり、水浴びなどをする自然な姿を見ることができる。「お年頃」というキョンキョンは窓に映る自分の姿をチェックし、熱心に羽づくろいするなどとてもおしゃれ。その可愛らしさはまさにアイドル級だ。

 解説員の宮里ふみよさんは「野生のヤンバルクイナはなかなか見ることができないが、ここならどの角度からでも見ることができる」と話す。タイミングが合えば水浴びや餌を食べる姿も観察できるので、時間に余裕を持って来訪するのがおすすめだ。

 「夏休み時期はまだ繁殖期で活動も活発。幼鳥が交通事故に遭う場合も多いので安全運転で走ってほしい」と宮里さん。また「去年からやんばるの森に野犬が増え、クイナの被害に加え、観光客の車が野犬の群れに囲まれるなどの被害がある。森を散策するときにはガイドと入ってほしい」と呼びかけた。


★info★
 ヤンバルクイナ生態展示学習施設

沖縄県国頭郡国頭村安田1477-35
安田くいなふれあい公園内

電話:0980(41)7788

水曜休


(2017年7月15日 琉球新報夏ナビ掲載)




.camp-kenso {
padding: .25em 0 .25em .75em;
border-left: 6px solid #fff799;
}

琉球新報社

最終更新:7/24(月) 11:00
琉球新報

Yahoo!ニュースからのお知らせ