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サムスン電子、平澤半導体工場を本格稼働。年末にはシェア4割に

7/24(月) 20:35配信

投信1

投信1編集部による本記事の注目点

 ・ サムスン電子は2017年7月4日、16兆ウォン(約1兆6000億円)という巨額を投入して建設した平澤(ピョンテク)半導体工場(第18ライン)から、本格的な新製品の出荷を開始しました。
 ・ 6月末に完成した新工場は、主に64層3D-NAND(V-NAND)フラッシュメモリーを作るスペースであり、平澤半導体団地の一部にすぎません。
 ・ 平澤半導体工場の本格稼働によって、サムスン電子は、器興(キフン)~華城(ファスン)~平澤にまたがる世界最大級の半導体クラスターを構築したことになります。
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サムスン電子は2017年7月4日、16兆ウォン(約1兆6000億円)という巨額を投入し建設した平澤(ピョンテク)半導体工場(第18ライン)から本格的な新製品の出荷を開始した。

新工場が属する平澤半導体団地の総敷地規模は289万m²に達し、サッカー競技場400面に相当する広さを誇り、直接・間接の雇用効果は15万人を超えるといわれる世界最大の半導体工場である。6月末に完成した新工場は、主に64層3D-NAND(V-NAND)フラッシュメモリーを作るスペースであり、平澤半導体団地の一部にすぎない。つまり、これから段階的かつ弾力的に新しいラインを次々と構築していく計画なのだ。

政権の命運すら左右した平澤工場起工式

実は、平澤半導体工場の建設秘話には、注目すべきところがある。起工式を行った15年5月、当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、起工式にわざわざ出席し、大々的に激励の演説を振るうという異例の行動をとった。それまで朴氏は「経済の民主化を実現するには財閥優遇政策を徹底的に排除しなければならない」と公言していただけに、韓国財閥の象徴ともいうべきサムスン電子の平澤半導体工場に駆けつけて、起工式のボタンを押すというのは不可思議に映った。

だが、このようなサムスンとの特別な関係が後の不正疑惑にまで進展したのでは、と韓国市民団体らは指摘する。起工式以降、16年10月から朴政権とサムスンを含む韓国大手財閥との癒着疑惑が浮上したほか、朴前大統領の40年来の親友とされる崔順実(チェ・スンシル)氏によるスキャンダルなどが発覚。17年3月10日、朴前大統領は弾劾されて身柄を拘束され、今はほぼ毎日のように裁判を続ける身に転落している。また、16年12月6日には韓国10大財閥のオーナーらが国会の聴聞会に呼ばれ、朴政権との関わりを追及された。17年2月17日に結局、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長だけが逮捕され、長い裁判が続いている。

2年前の、平澤半導体工場の起工式における朴前大統領と李副会長との異例の出会いは、韓国半導体産業への激励の場というより、両者の利害関係が急接近し始める「ターニングポイント」になったのではないかと思える。実質的なオーナーの拘束によって経営の空白が生じたサムスン電子は、今回の新工場の完成セレモニーを一切行わなかった。通常ならば、多くの来賓をはじめ、工事関係者や内外メディアを招いて派手にアピールするはずである。

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最終更新:7/24(月) 20:35
投信1