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Sansan正社員から業務委託へ。9枚の名刺、15のプロジェクトを進める働き方を選んだ理由

7/24(月) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

副業や兼業、リモートワークと多様な働き方に注目がかつてないほど集まる今、複業研究家として、このジャンルの若きオピニオンリーダーとなっているのが西村創一朗さん(29)だ。リクルートグループに在籍時代から、採用支援の傍ら数々の勉強会やイベントを手がけ、自ら3児の父親として父親の子育て促進にも奔走する。西村さんが提唱する副業でも兼業でもない「ボーダレスワーカー」という生き方、それを体現している人に会いに行く企画。1回目は「9枚の名刺を持つ」日比谷尚武さん(41)。

【画像】西村さん(左)と日比谷さん(右)。ボーダレスワーカーを訪ねる企画の第1弾に登場してもらった。

「一度はちゃんと組織に入った方がいい」と先輩から助言

西村創一朗(以下、西村): 組織やフィールドの枠を越えて働く“ボーダレスワーカー”に話を聞きに行きたいと思った時、まず浮かんだのが日比谷さんでした。名刺管理サービス「Eight」を展開するSansanで「コネクタ」という新たな仕事を“創職”し、社外でも勉強会主宰やNPOのサポートなど多岐に渡る活動をなさっていましたよね。そして今年に入って、あえて社員という立場から業務委託に切り替えて、活動を広げていて。そのフレキシブルな選択にも、すごく新しさを感じます。

日比谷尚武(以下、日比谷):僕の感覚としては、こういう働き方ってそんなに珍しいものなのかなぁと、注目されるのが不思議なくらいなんですけどね(笑)。

西村:たしか、学生時代からすでに仕事をしていたとか?

日比谷:はい。もともとNECの開発者だった父親の影響で自宅にパソコンがあって、小学生の頃からプログラミングをしているような子どもでした。その延長で開校したてだった慶応大の湘南キャンパスに入学したのが1995年。

西村 :「Windows95」が出た年ですね!

日比谷:まさに。周りにもインターネットに興味があるやつがいっぱいいるような環境で、独学でホームページを作ったりしていたら評判になって仕事として頼まれるようになりました。先輩が立ち上げたウェブ制作の会社で坂本龍一のライブをネット中継してみたり、当時としては先進的なことをやってましたねぇ。

このまま仕事を受注していても食っていけるなと思っていたら、社会人の先輩から「一度はちゃんと組織に入った方がいい」と助言をもらったんですよね。たしかに周りを見渡すと、でっかいプロジェクトを回すスキルというのは見よう見まねでは習得できないと思い直し。それで慌てて大学4年の夏に就職活動を始めて入ったのがNTTソフトウェアという会社でした。

西村:“修業”のために会社員デビューを選択したんですね。その時点で定年まで働くつもりは……?

日比谷:申し訳ないけれど、ありませんでした。NTTソフトウェアではプロマネのアシスタント業務などして4年くらい粛々とやっていて、HP制作やサーバ構築といったネット関係の複業も学生時代の延長で続けてました。もう時効ですが、当時は秘密でした。

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