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炎上をもポジティブに転換、ドルチェ&ガッバーナ流SNSブランディングの巧妙さ

7/24(月) 12:06配信

Fashionsnap.com

ブランド自ら不買運動を促す!? #BOYCOTT Tシャツ誕生の背景

 SNSを使ったブランディングやデジタルプロモーションは当たり前の時代。共感を得てブランドと消費者の距離を縮めるツールだが、一歩間違えれば反感にもつながるリスクが潜む。いわゆる「炎上」もマーケティングの一部とされるような過敏な反応も際立っている。そういったSNSを大胆に活用しているブランドの代表格が、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」だ。自ら不買運動を促すようなハッシュタグを広め「#BOYCOTT」をプリントして商品化するなど、過激とも言える手法でミレニアル世代(1980年代~2000年代初頭生まれの世代)を取り込んでいる。

【画像】4月に20年ぶりに来日したデザイナーデュオ

 これまでにもドルチェ&ガッバーナは、デザイナー2人のマスコット「#DGClone」を世界の各都市に出没させるキャンペーンや「D&G」のロゴをコピーしたかのような“本物のフェイクTシャツ“として「#DGTHEREALFAKE」シリーズを発売するなど、ハッシュタグを商品やキャンペーンに結びつけたデジタルマーケティングを展開してきた。社会の反応や現象をアイロニックに捉え、新たなアイデアに昇華させる。その手法を象徴するアイテムが“#BOYCOTT Tシャツ“だ。

 昨年ドナルド・トランプが米大統領に就任してからファッション界では、メラニア夫人が着用する衣服が注目を浴びている。多くのデザイナーがトランプ不支持を訴える中で、メラニア夫人の着用によってブランドイメージが政権支持と直結することを避け、衣装提供を拒否するデザイナーが続出した。一方、ステファノ・ガッバーナはメラニア夫人がブランドを着用する度に、夫人への謝意をSNSに投稿。これがアンチトランプ派の反感を買い、ブランドの不買を訴えるハッシュタグ「#boycottdolcegabbana」が登場した。しかし、ブランドはこの攻撃的なハッシュタグをあえて用いてキャンペーンを打ち出し、メッセージロゴとしてプリントし商品化した。

 6月に展開を開始したこのTシャツは現在オンライン限定で税別2万9160円で販売しており、ブランドは「私たちのソーシャルメディアに、ネガティブなコメントをする人々のメッセージをアイロニックにこのTシャツで表現している」とTシャツ誕生の背景を説明する。オンラインサイトでは若者がTシャツを着用し、デモさながらの様子を収めたショートフィルムを公開。デザイナーの2人も登場し、ともにボイコットを呼びかけるというユニークなキャンペーン動画に仕上がっている。

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最終更新:7/24(月) 12:34
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