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「三浦生活楽しむ」 お試し居住から初転入・吉山さん一家

7/24(月) 17:33配信

カナロコ by 神奈川新聞

 人口減少が続く三浦市で、定住につなげようと同市が実施している事業「トライアルステイ(お試し居住)」の参加者から、第1号の移住者が誕生した。横浜市旭区から転入した会社員の吉山昌輝さん(32)、恵子さん(33)、長女(2)の一家。昌輝さんは「自然豊かな三浦での暮らしを楽しみたい」としている。

 同事業は市内の空き物件での短期滞在を通じて三浦の魅力を実感してもらおうと、2015年度から行っている。マンション暮らしだった昌輝さんが「自然がある通勤圏内の場所で、庭付き一軒家に住みたい」と考えていたところ、インターネットで同事業を知り、昨年9月に一家で参加した。

 三浦市初声町和田にある築数十年の木造平屋に1カ月滞在。元々は海に興味がなかったという恵子さんは「家にテレビがなく、毎日のように海へ通った。子どもは砂遊びを楽しんでおり、海が近い暮らしがいいと思った」と振り返る。

 滞在中は横須賀や逗子などでも物件を探したが、自然が豊かであることのほか、土地の価格が安く、保育園の待機児童ゼロなどの条件から三浦を選んだ。

 京急線三崎口駅(同市初声町下宮田)から徒歩13分の場所にある約90坪の土地を購入、念願のマイホームを構え、先月末に引っ越した。横浜市内の職場まで80分ほどかかるが、同駅は始発駅のため座って通勤できるのも魅力だ。

 昌輝さんは「静かで落ち着いた環境。子育てをする上でいい」、恵子さんは「直売所が多く、新鮮な野菜が手に入る。三崎の朝市にも行ってみたい」と三浦での生活を堪能。「子どもが集まれる施設が少なく、公園の遊具は古い」、「大きな商業施設がないのは不便」とも話すが、これからの暮らしに期待を寄せる。

 市の人口は約4万4017人(1日現在)と、ピークの5万4350人(1994年11月)から2割近く減少。歯止めをかけようと、市は産学と連携して同事業をスタートし、15年度は21組、16年度は20組が参加した。

 市は今秋も同事業を実施予定。担当の市長室は「取り組み2年目で成果が出て、ありがたい。新たな工夫を加え、事業を継続していきたい」としている。