ここから本文です

「箱根かるた」誕生へ 亡き発案者の思い継ぐ

7/24(月) 18:37配信

カナロコ by 神奈川新聞

 ◆大涌谷、芦ノ湖、仙石原… 町の魅力伝える44組
 箱根町の歴史や文化、自然を紹介する、ご当地かるたが間もなく誕生する。国内有数の観光地の魅力をさらに知ってもらおうと、町立小学校の図書館でボランティアを務めていた女性らが発案。その女性亡き後も、他の町民有志が意思を継ぎ、制作してきた。活動に携わった一人は「かるたを通じ、多くの人に箱根を一層好きになってもらいたい」と期待している。 

 「大涌谷 噴き出す地中の エネルギー」「芦ノ湖の彼方(かなた)に望む 雪の富士」「仙石原 ススキは秋の 風物詩」。読み札と絵札の44組からなる「箱根かるた」は箱根の名物を数多く伝える。

 作成したのは、町民有志11人でつくる市民団体「箱根かるたを創る会」。箱根の歴史や文化を理解する上で欠かせない場所や行事などをリストアップし、400以上のアイデアから44点を厳選した。

 読み札は「五・七・五」調。その裏には絵札で取り上げた場所に足を運び、取材した内容を載せている。一方の絵札は同会会員のアマチュアカメラマンが撮影した写真を使い、裏には読み札の英訳を付けた。同会は「外国人観光客が理解できるし、町内の小中学生が郷土を学ぶ英語の教材にもなる」と話す。

 制作の出発点は6年ほど前。遊びながら箱根の歴史や観光名所を知ることはできないか-。町立箱根湯本小学校の図書館で、詩の朗読などのボランティア活動をしていた清水佐知子さんらの思いから始まった。

 ボランティア仲間に呼び掛け、町内に住む俳句や短歌の愛好家らにも参加を募った。同会は2011年12月に結成された。

 だが、清水さんは完成を見ることなく、16年1月に病気で亡くなった。「世界に名だたる箱根は、先人が大切に紡いできた長い歴史の上にある。そのことを、子どもたちにも学んでほしい」。清水さんの願いは受け継がれ、かるたは近く日の目を見る。

 発売は10月の予定。今月末まで予約を受け付け、予約段階では1セット千円で販売する。問い合わせは、同会の小川晃司さん電話0460(85)5873。