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米でも婚姻率が低下、ラスベガス大打撃-学歴・階級による格差も拡大

7/24(月) 15:50配信

Bloomberg

米国の結婚の中心地を自ら名乗るラスベガスで、ローランド・オーガスト氏は何千人もの挙式をつかさどってきた。

しかし最近では、エルビス・プレスリーの扮装をして結婚式を行うことが多いオーガスト氏は仕事柄、米国で長期にわたって進行している結婚するカップルの減少を肌で感じている。

ラスベガスのあるネバダ州の婚姻率はここ数十年で急低下。米国全体でみられる落ち込みが極端に現れている形だ。1970年代以降の社会情勢の変化を受け、結婚はますます比較的高学歴で裕福な人のための制度となっている。

オーガスト氏が勤務するウェディングチャペルでは商売が落ち込んでいると同氏は話す。ラスベガスは年間最大30億ドル(約3330億円)の経済効果を生む結婚業界の落ち込みを食い止めるための取り組みを進めている。

格差社会である米国で婚姻率の低下が最も目立つのは高卒以下の層だ。労働・中流階級でも低迷しており、調査では家族の崩壊が一因であることが示されている。

ピュー・リサーチ・センターによると、18歳以上の米国人に既婚者が占める割合は2014年に50%程度となり、1960年の72%から低下した。学歴が比較的低い層で落ち込みが際立っている。ブルッキングス研究所によれば、14年時点で40代前半までに結婚している大卒女性の割合は75%近くに上るが、高卒女性では60%未満にとどまった。

結婚式はラスベガスの年間の訪問者の約4%を引き付けており、同市のアイデンティティーにとって不可欠だ。同市の結婚業界を守る取り組みは奏功しているように見え、結婚許可証の発行件数はここ数年で安定化している。14年にネバダ州で合法化された同性婚が増加していることも一因だ。

1999年から2011年までラスベガス市長を務めたオスカー・グッドマン氏は、明るい兆候さえ見いだしている。今のように結婚する人が減少する時代には、カジノなどでの娯楽に金を費やす独身者が増えることが期待できるという。

「結婚のために来る人もいれば、結婚を避けるために来る人もいる。ラスベガスに対して悲観的になる必要はない」とグッドマン氏は話した。

原題:Elvis Has Front-Row Seat as Vegas Confronts U.S. Marriage Divide(抜粋)

Jeanna Smialek

最終更新:7/24(月) 15:50
Bloomberg