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GAP専用売り場広がる 課題は低い認知度 付加価値商品としてPR 九州スーパー

7/25(火) 7:01配信

日本農業新聞

 農業生産工程管理(GAP)の認証を得た農産物を付加価値型商品として売り込む動きが、九州のスーパーで出てきた。先行する店は専用の売り場を設けて違いをPRする。値段は通常品より1割高いが、売れ行きは互角という。販売増に向けて店側は、認証をよく知らない消費者がいることを踏まえ、出荷する農家自身に店頭で訴求してもらう手法も今後、取り入れたい考えだ。  

 福岡県を中心に約60店を構える西鉄ストア(同県筑紫野市)は2015年11月から、一部店舗にグローバルGAPの認証を取得した農産物の専用コーナーを設けた。九州産を中心に、トマトやキュウリなど約10品目をそろえ、国際認証を取得した野菜であることを紹介するPOP(店内広告)を掲げる。現在は11店に広がった。

 同県太宰府市の店舗の専用コーナーで、宮崎市の農業生産法人が作ったショウガ1パック(149円)を籠に入れた30代の女性客は「国際認証と書いてあると安心感がある」と話した。

 価格は通常より1割高いが、週2回の入荷の前日には、ほとんど残らないほど売れ行きは好調という。仕入れ値は通常品より2割高いものの、同社は他店との違いを打ち出せる商品として位置付ける。

 第一商品部の小林賢三チーフバイヤーは「コストをかけて認証を取得する農家を応援するため、商品数やコーナー設置店舗を増やしていきたい」と展望する。

 熊本県人吉市などに5店を展開するスーパー・イスミ(同市)も全店舗で独自GAPの専用売り場を設けている。地元の10戸から仕入れた野菜やかんきつ類を並べる。単価は通常品よりやや高いが「売れ行きは悪くない」(瀬音禎司惣菜部長)と“合格点”の水準とみる。

 手応えをつかむ両社だが、今後の課題と感じるのがGAPへの認知度の低さだ。

 イスミの瀬音部長は「認証を理解している消費者はまだ少ない」と指摘。アジアGAP総合研究所の調査によると、GAPを知っている消費者の割合は9%にとどまる。

 西鉄ストアの青果担当は「知識のない店員では説明できず、理解している店員でも短い時間では満足に伝えられない」と打ち明け、「農家が店舗で説明するのが一番分かりやすい。今後は産地と協力して取り組みたい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:7/25(火) 7:01
日本農業新聞