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SFの世界にまた一歩! 中国の研究チームが地上と通信衛星間の量子テレポーテーションに成功

7/25(火) 20:10配信

ギズモード・ジャパン

ついに宇宙にワープできる時代に...?

中国の研究チームが、昨年の夏に打ち上げた量子通信衛星「墨子」を使って、地上と通信衛星間の量子テレポーテーションに成功したという論文を、物理学、数学、計算機科学などの論文が公開されているウェブサイトarXivに投稿しました。地上と通信衛星間の量子テレポーテーションは今回の研究が初めてで、量子ネットワークの実現に向けた大きな一歩として注目されています。

【画像】SFの世界にまた一歩! 中国の研究チームが地上と通信衛星間の量子テレポーテーションに成功

そもそも量子テレポーテーションって何?という話からすると、量子テレポーテーションとは、量子のもつれを利用して、1つの光子からもう1つの光子へと情報を伝達する仕組みのことです。既存の通信技術と違って量子の性質を利用しているので、より効率的な通信や量子暗号による安全なデータ通信への応用が期待されています。地上での実験はすでに成功していて、実用化に向け発展しつつある技術です。

テレポーテーションという名前から期待してしまいますが、できるのは情報の伝達だけで、物質そのものを移動させることはできません。つまり、地上から衛星へ瞬間移動!なんていうSFチックなことは残念ながら不可能なんです...。

中国の研究チームは投稿した論文で、次のように語っています。

今回の研究で、地上と通信衛星間という長距離の量子テレポーテーションを成し遂げることができました。この成果は、世界規模の量子インターネットに向けた、大きな一歩になるでしょう。

今回発表された研究成果ですが、少し注意が必要です。まず、地上での実験と比較して、それほど量子テレポーテーションの性能がよくないことです。実験に利用した数百万個もの光子の内、量子テレポーテーションに成功したのは911個のみと報告されています。また、arXivに投稿された論文は他の研究者によって査読されたものではありません。そのため、ジャーナルに掲載されたときには、内容に変更が加えられる可能性があります。

Image: Wikimedia Commons,
Source: arXiv

Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(tmyk)

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