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<朝霞少女誘拐>おなかすいた…被告が薄笑い 検察、懲役15年求刑

7/25(火) 22:09配信

埼玉新聞

 埼玉県朝霞市の少女(16)が昨年3月、約2年ぶりに保護された誘拐事件で、未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告(24)の論告求刑公判が25日、さいたま地裁(松原里美裁判長)で開かれた。検察側は「洗脳の手法を用いた巧妙かつ悪質な犯行」として懲役15年を求刑した。弁護側は統合失調症の影響があったとして、限定責任能力を主張して結審した。判決は8月29日。

 検察側は論告で、犯行動機を「被害者を誘拐、隔離してその変化を観察したいという欲望に従って敢行された。身勝手極まりない」と非難。争点の責任能力については、犯行当時に盗んだナンバープレートを付け替えるなどの行動に触れた上で、「違法性を認識していたことは明らかで、自閉スペクトラム症の傾向があったにすぎず、責任能力に欠けるところはない」と指摘した。

 約2年ぶりに保護された少女は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負ったとされる。検察側は「少女に与えた精神的苦痛や発達への否定的な影響は計り知れない」と述べた。

 弁護側は中学時代のいじめが犯行の背景にあったとして、「被害妄想があり、人間としての情愛が欠如している」と説明。弁護側の請求で実施された精神鑑定では、「自閉スペクトラム症の傾向がある」とされたが、弁護側は精神科医の意見書に基づき、「発達障害では説明できない症状がある。統合失調症に罹患(りかん)しており、物事の是非を判別する能力が著しく減退していた」と反論した。

 寺内被告は終始、首を動かしたり、薄笑いを浮かべて肩をゆすったりと、奇異な動きを見せていた。最終意見陳述では「おなかすきました」と述べ、判決期日が宣告されると「頑張ります」と応じた。

 論告などによると、寺内被告は2014年3月10日、朝霞市で下校途中の当時中学1年の少女を車に乗せて誘拐。昨年3月27日まで、千葉市や東京都中野区の自宅マンションなどで監禁し、少女を脱出困難な状態に陥らせ、重度のPTSDを負わせたなどとされる。

最終更新:7/26(水) 1:59
埼玉新聞