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<朝霞少女誘拐>少女パニックも…母悔しさ「一生、刑務所出ないで」

7/25(火) 22:15配信

埼玉新聞

 埼玉県朝霞市の少女(16)が昨年3月、約2年ぶりに保護された誘拐事件で、未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告(24)の論告求刑公判が25日、さいたま地裁(松原里美裁判長)で開かれた。検察側は「洗脳の手法を用いた巧妙かつ悪質な犯行」として懲役15年を求刑した。弁護側は統合失調症の影響があったとして、限定責任能力を主張して結審した。判決は8月29日。

 論告に先立って、少女(16)の母親が意見陳述し、「無理やり奪われた2年間を痛いほど感じている」と、娘を突然引き離された悲しみや悔しさを法廷でぶつけた。

 少女は昨年3月、東京都中野区のアパートを抜け出し、公衆電話から家族に助けを求めた。長期間監禁されていた少女に逃げ出す勇気を与えたのは、娘を捜すためにチラシを配るなどの活動を続けていた両親の姿を知ったからだ。

 少女が帰ってくるまで、片時も携帯電話を離さず、いつでも出られるように身支度をしていたという母親。「臆病で慎重な娘が勇気を振り絞って帰ってきてくれた。私は娘に未来があると信じています」と涙ながらに訴えた。

 ただ、2年間もの月日が少女に与えた傷は大きかった。自宅に帰宅しても、布団の中に縮こまり、悪夢にうなされる娘を前に、母親は「守ってあげられなかった自分を責め続けた」。少女は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱え、現在も一人で外出することができず、事件を思い出してパニックに陥ることもあるという。

 「今は娘の将来が不安。私は命を懸けてでも、娘を守りたい。被告には一生刑務所から出てほしくない」。母親は声を振り絞り、重い刑を望んだ。

最終更新:7/25(火) 23:46
埼玉新聞