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F1メカ分析:エイドリアン・ニューウェイはRB13をいかに洗練させたか?

7/25(火) 16:52配信

motorsport.com 日本版

 今季のレッドブルは、相対的には進歩を遂げているように見える。しかし、エイドリアン・ニューウェイが関与して以降、RB13のデザインはどう洗練されてきたのだろうか?

【動画】レッドブルRB13 バージボード開発 - スペイン→オーストリア

 2017年シーズンの開幕直後、レッドブルRB13はチームが期待していたような戦闘力を発揮できずにいた。フェラーリとメルセデスに対して遅れていることは、疑いようのない事実。そのためチームはシーズン初頭、パワーユニットの供給元であるルノーに責任を負わせようとしていた。

 しかし、シャシーにも問題があることがわかったため、設計の初期段階に関わっていたエイドリアン・ニューウェイを呼び戻し、パフォーマンスの修正が目指された。本来ならばニューウェイは、今季のF1プロジェクトにはあまり関わらない予定だった。しかし、2010~2013年の4年間にかけて4シーズンを席巻した完璧さを追求するためには、ニューウェイなしでは考えられなかったのだ。

 ニューウェイ復帰後は、レギュレーションを詳細まで再度検証し、他チームがやったことを吸収、そしてすでにあるもので何ができるのかを突き詰めた。その結果、レッドブルはここ数レースで、いくつかの部分を最適化している。

フロントウイングの修正

 シルバーストンは、シーズンで最初の、本当の意味でのコーナリングテストの場とも言える。そのためチームはフロントウイングを変更し、ダウンフォースの配分を修正することとした。

 ウイングのメインの変更点、それはフラップの外縁の部分に、スリットを2カ所追加したことにある(黄色で強調された部分を参照のこと)。これにより、ウイングの角度をきつくしても、気流の分離を制限できるようになるのだ。

 またカスケードウイングにも変更が加えられている。以前は最も車体中心側にあるフェンスの下端が、ウイング下まで突き抜けるように延びていた(イラスト円内の緑色の矢印の部分)が、修正後は丸みを帯びた処理となり、フェンスとウイングが完全に一体化したようになっている。

 また、フロントウイング翼端板のフットプレートは、前方が上げられるように変更された。これに伴い、かつては翼端板の前方の位置していた縦方向のスリットは埋められている。これらの変更は、前述したフラップのスリット増加に呼応するものであると考えられる。

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