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悲劇教訓、男児救う 岩瀬浜海水浴場で本田さん(富山)

7/25(火) 0:42配信

北日本新聞

■16年水難事故でも捜索 泳ぎ鍛えSOSに備え

 16日に富山市の岩瀬浜海水浴場で遊泳中に自力で浜に戻れなくなった男子児童(6)を救助したとして、富山北署は24日、同市藤木の会社員、本田律夫さん(47)に感謝状を贈った。マリンスポーツを趣味にする本田さんは、昨年8月に同海水浴場で起きた水難死亡事故でも捜索に当たった。命を救うことができなかった無念さを忘れず、もし次に海でSOSを発信する人がいたら必ず助けようと、泳ぎを鍛え、常に救助に向かう準備をしていた。「あの時の教訓があったから助けることができた」と振り返った。 (社会部・久保智洋)

 富山北署や本田さんによると、16日午前11時20分ごろ、男児が浮き遊具に乗ったまま遊泳区域外まで流された。この時、浜茶屋にいた本田さんは迷わず海へ飛び込み、救助に向かった。

 当時、陸から海に向かって強い風が吹いており、沖は波がうねっていたという。本田さんは男児の元まで約150メートルを必死で泳いだ。「帰ろうか」。男児に優しく声を掛け、2人で無事に浜へ戻った。「ほっとした。本当に良かった」と振り返る。

 本田さんには、忘れられない出来事がある。2016年8月5日、立山町の男子専門学生が同海水浴場で溺れて死亡する事故があった。この時、本田さんは水上バイクで専門学生の捜索に当たった。「本当につらくて悲しかった」と話す。

 本田さんは「今後、同じようなことが起きても助けられるように」と、週2回プールに通って泳ぎを鍛えた。海へ行くときには、速く泳げるように足ひれを必ず携帯するようにしたという。16日も足ひれを装着し、男児の救助に向かった。

 海のレジャーシーズンはこれから本格化する。同署で七澤浩文署長から感謝状を受け取った本田さんは「助けに向かうのは当たり前。もし危険な行為などを見掛けたら注意するようにしたい」と語り、「無事故で海を楽しんでほしい」と願った。

北日本新聞社

最終更新:7/25(火) 0:42
北日本新聞