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JDIが有機EL強化検討 再建策の柱に 石川3工場に影響か

7/25(火) 1:14配信

北國新聞社

 石川県を含む国内工場の統廃合を検討している中小型液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)が8月に公表する見通しの経営再建策で、有機ELパネル事業の強化を柱に据えていることが24日分かった。売り上げの5割以上を依存する米アップルに頼らない経営体質への転換を探る。「抜本的な構造改革」(広報室)は、石川サイトを構成する県内3工場の運営にも影響が出そうだ。

 米アップルは今秋にも発売するiPhone(アイフォーン)の新型モデルで、画面を従来の液晶から有機ELに変更するとの観測が強まっている。

 約1700億円を投じて昨年12月に稼働した白山工場(白山市)はスマートフォン向けの液晶パネルを製造する最新ラインを持つ。JDI全体の液晶パネル生産を牽引(けんいん)する拠点で、「もし観測が事実になれば、マイナスの影響は避けられない」(関係者)との見方がある。能美工場(能美市)もスマホ用の液晶パネルを中心に作っている。

 JDIは8月9日の第1四半期決算の発表時に、修正した中期経営計画(2017~19年度)を示す方針だ。

 関係者によると、アップルに追随し、他のスマホメーカーも今後、画面を有機ELに切り替える可能性がある。JDIの広報担当者は「市況の変化に対応し、有機ELが主流になった時でも採算が取れる体制を整えなければならない」と話す。

 スマホ向けの有機ELパネルの製造は、韓国サムスン電子が先行している。

 JDIによると、茂原工場(千葉県茂原市)で今春、スマホ向けの有機ELパネルの生産試作ラインが完成した。夏から秋にかけて試作を重ね、量産化を検討する。一方で、有機ELの製造はまとまった投資が必要なため、「経営を圧迫する可能性があり、独自の技術をJDI以外に売り込むことを含めて、どうやって量産体制にもっていけるかを考えたい」(広報担当者)としている。

 JDIは「脱アップル依存」へ、車載向けの液晶パネル市場にも活路を見いだす。次世代車の開発が進むと、カーナビに加えて、メーターなど車内の多彩なディスプレーにも高精細な液晶パネルの活用が見込まれるためだ。

 JDIは車載向けの需要増を見据えた生産体制も、再建策に盛り込む見通しである。車載向けの液晶パネルを主に手掛ける石川工場(川北町)の製造に影響を与える可能性がある。

 JDIの広報担当者は「工場の統廃合を含めた具体的な再編は、市況の流れや生産の効率化を総合的に判断することになる」と話した。

北國新聞社

最終更新:7/25(火) 1:14
北國新聞社