ここから本文です

ライダー落下事故、側壁90センチは国が定める安全基準に準拠...首都高速

7/26(水) 17:00配信

レスポンス

17年6月の首都高速狩場線阪東橋出口につながる側道で起きたライダー落下事故。現場右側の側壁には道路がカーブしていることを示す白地に赤の矢印ペイントが施されている。

首都高速が2012年の事故から6年間にとった事故防止対策は、このペイントに象徴される利用者への注意喚起だった。「カーブでの施設接触事故対策として、注意喚起看板の設置や注意喚起カラー舗装等のハード対策のほか、二輪車事故防止キャンペーンの実施や二輪車事故の多発地点をお客様にお知らせするなどのソフト対策を講じている」(同社広報課)。

ライダーの事故は同じ場所では起きているわけではないが、広報課もいうように本線から分岐するカーブ地点で発生するという類似傾向がある。この傾向をもとに同社は、ライダーへの注意喚起という方法で事故防止や被害軽減を図ろうとしてきた。しかし、その後に死亡事故が続いたことを考えると、この対策では落下は防ぎきれなかったことになる。

首都高速の車輛用防護施設の高さは90センチだ。この高さに不安を覚える二輪車ユーザーは少なくない。改めて高速道路の側壁は何のためにあるのか。ライダー落下事故が続く中でも首都高速は、側壁の役割を「車両の逸脱防止、乗員の安全、車両の誘導性能等を考慮して、車両用防護施設として壁高欄(=側壁)を設置する」と、説明した。

高速道路には、側壁による車両の逸脱防止のほかにも、さまざまな目的を持った防護柵がある。同社の説明によると、例えば、高さ3.8メートルある落下防護柵は、高速道路に交差する鉄道などに荷物が落下した場合の二次被害を防ぐためだ。道路交通法違反である車両からの投棄を防止する投棄防護柵は高さ3メートルある。これらの防護柵の高さは、車高の高いトラックなどでの荷崩れも十分想定されたものだ。

シート高約80センチある二輪車の逸脱防止のために、90センチの側壁は充分だったのか。広報課は次のように回答した。

「国が定める一般的技術基準に準拠して車両用防護施設を設置しており、『車両』の通行に対して安全対策を講じていると考えている」

国が定める技術基準とは、2004年の国土交通省道路局長通達『防護柵の設置基準』だった。

《レスポンス 中島みなみ》

最終更新:7/26(水) 17:00
レスポンス