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新日鉄住金、大分の厚板ミル再稼働へ。君津など3ミルの代替生産、順次縮小

7/26(水) 6:02配信

鉄鋼新聞

 新日鉄住金は今年1月の火災事故の影響で休止している大分製鉄所(大分市)の厚板ミルについて、8月上旬の操業再開に向けて順調に復旧作業を進めている。火災事故以降、大分製鉄所厚板工場の直協要員(直営と協力会社の要員)100人程度を君津製鉄所、鹿島製鉄所、名古屋製鉄所の3工場に応援派遣。代替生産(増産対応)を行ってきたが、大分厚板ミルの操業再開以降は順次、3カ所での代替生産を縮小して火災事故以前の生産体制に戻す方針。3工場への派遣応援者100人程度は、大分における復旧行程・設備の立ち上がりに合わせて順次大分製鉄所に戻り、人員配置や生産水準など含めて従来の形に正常化することになる。

 厚板の国内需要動向は、おおむね堅調に推移する見通しだ。建築分野はここにきてオリンピック関連や再開発案件が動き出す兆しがあり、鉄鋼メーカーへの引き合いも増えている。ファブリケーターの仕事も相当埋まっており、夏場以降に本格化すればひっ迫感が出てくる可能性がある。
 店売りの一角を占める建機向けでも、当初は排ガス規制駆け込み後の反動で下期の落ち込みが懸念されたが、建機メーカーは輸出向けが堅調で下期も高水準での生産を計画。造船分野も1~6月の新造受注が対前年2・3倍に増えるなど回復基調が見えている。
 海外市場でも、中国の公共投資増を背景とした建設・建機などの堅調な需要を受け市況上伸が継続。低迷していた韓国造船も今年に入り新造受注が回復するなど明るさも出ている。
 新日鉄住金は他品種も含めてさらなるマージン改善に向けた需要見合いの受注・価格政策を強く打ちだしている。大分稼働後に生産余力が大幅に増えるとの見方が市中には一部であるものの、人員配置体制からもそうは行かず、単独鉄鋼事業の営業黒字化を目指した価格重視の営業姿勢が続きそうだ。

最終更新:7/26(水) 6:02
鉄鋼新聞