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大正12年 總持寺御用達の上和生菓子店として創業、老舗菓子店のアルベリ(横浜市)が破産開始

7/26(水) 10:28配信

帝国データバンク

 (株)アルベリ(TDB企業コード200199603、資本金7407万5000円、神奈川県横浜市港北区師岡町821-7、登記面=神奈川県横浜市鶴見区豊岡町7-14、代表仲川忠邦氏)は、7月14日に横浜地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は天野直樹弁護士(神奈川県横浜市中区住吉町1-14、永井・天野法律事務所、電話045-661-0751)。債権届け出期間は8月15日までで、財産状況報告集会期日は10月23日午後1時30分。

 当社は、1923年(大正12年)9月に「全機庵」の屋号で宗教法人大本山總持寺御用達の上和生菓子店として創業し、51年(昭和26年)6月に法人改組した洋菓子製造・小売業者。菓子メーカーやホテルを得意先として、各社のOEM製品を製造するほか、一般個人を対象に、直営店やFC店での販売やインターネット通販を行い、2003年9月期の年売上高は約9億6000万円を計上していた。

 直営店やFC店はOEM受注の変動を抑制するために2008年頃から積極的、かつ、急速に出店を進め、ピーク時には10店舗以上にまで拡大したが、その多くが不採算により相次いで店舗閉鎖を強いられ、最終的には綱島工場直営店と豊岡店の2店舗のみの営業となっていた。また、OEM製造では有力菓子メーカーとの取引がなくなり、2016年9月期の年売上高は約4億円にダウン。約5200万円の当期損失を計上していた。

 得意先が提示したコンセプトに対し、コストの制約を考慮しながらマッチする商品を仕上げる当社の高い技術力は同業他社との差別化に繋がっていたが、2010年9月期に実施した過年度の不良債権処理によって債務超過額が増加。以降も収益は不安定で、財務基盤は脆弱なものとなっていた。

 このため、金融機関から借入金の返済猶予を受ける一方、退職者の補充を行わず現有人員で製造過程の見直しを行うなど製造効率を高めることで収益性の向上を図ったものの思うような効果が得られず、2015年からは仕入先への支払遅延が恒常化するなど、厳しい資金繰りが続いていた。

 2017年に入ってからは、支払遅延を嫌気した一部の仕入先が取引から撤退するなど、当社の信用は完全に失墜。新たな資金導入も困難で今後の見通しも立たないことから、5月26日までに事業を停止し、破産申請の準備に入っていた。

 負債は債権者約100名に対し約12億円。