ここから本文です

『第1回木下グループ新人監督賞』グランプリは山田篤宏監督

7/26(水) 15:10配信

ぴあ映画生活

才能あふれる若き映像クリエイターの発掘、支援を目的にした「第1回木下グループ新人監督賞」の授賞式が7月26日、東京・六本木のキノフィルムズ本社で行われ、グランプリに輝いた山田篤宏監督、準グランプリを受賞した荒木伸二監督に各賞が授与された。今後、両監督が提出した企画、脚本がキノフィルムズの資金提供により、映画化や劇場公開される予定だ。

ほか画像

グランプリに輝いた山田監督の企画『AWAKE(仮題)』は、2015年、AI(人工知能)とプロ棋士が戦う「将棋電王戦」で人間側がAIに勝利したという“伝説の一局”を元にしたオリジナルストーリー。

「脚本を選んでいただけたのが(同賞の)変わっている点だと思います。ここを(商業映画デビューの)通過点として、最終的にいい作品をつくることを目標にしていきたいです」と決意を語り、「この脚本を書いていた昨年末には、今の将棋ブームは予想できなかったが、AIとの対決という現代的なテーマもあるので、エンターテインメントとして楽しんでもらえる作品になれば」と話していた。

準グランプリの荒木監督が書き上げた『人数の町』は、現金や携帯電話を没収させられ、番号を与えられた人々が、ネットへの書き込みや署名など、個人ではなく人数として職務を全うする姿を描いた哲学的SFファンタジーで、「みんなそれぞれに名前があるのに、突然“人数”として数えると急にゾワゾワするものがあると思います」と企画の着想を語っていた。

以下、審査員長を務めた河瀬直美監督の寸評

・グランプリ/山田篤宏監督『AWAKE(仮題)』
「棋士とAIの対決という実際の出来事をベースに、選ばれし者と選ばれなかった者の間に横たわる違いや葛藤を丁寧に掬い上げ、人間ドラマに昇華させた山田監督の手腕に期待」

・準グランプリ/荒木伸二監督『人数の町』
「個人としてではなく人数の一部として人が存在するという独特の発想が面白い。現実感のあるSF設定に、時折、哲学的な様相が見え、奥深さを感じた」

取材・文・写真:内田 涼

最終更新:7/26(水) 15:10
ぴあ映画生活