ここから本文です

アマゾンに逆張り。ユニークな戦略で小売戦国時代を勝ち抜く

7/26(水) 22:12配信

ホウドウキョク

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を掲げてアパレルや雑貨の製造販売を手掛けているマザーハウス。ユニークな戦略で売り上げを伸ばしている。

現地・バングラデシュにてオリジナルで開発している、人気のレザーバッグ

その戦略のキーマンであり創業者のひとりで副社長の山崎大祐さんに「これからの小売」について語っていただく。(聞き手:NewsPicks佐々木編集長)

小売を変えた3つのポイントとは?

佐々木:
今日は 「アマゾン逆張り小売論」をテーマに、アマゾンが席巻する中でどうやってうまく差別化して伸びてるのかを聞きたいと思います。
具体論に入る前に、小売の世界が今どう変わっているのか見ていく上でのポイントを教えてください。

山崎:大きく分けると3つのポイントがあると思っています。

1つ目は「経済構造の変化」。分かりやすくいうと少子高齢化。日本の労働人口が減っています。その中で、物を買う必要がある人達というのは減っていく。ものが売れなくなっていくのは、ある意味で当然のこと。

2つ目が「価値観の変化」。特に、今の若い世代がモノを買わない。モノよりもコミュニケーションの時代なんですよね。

僕たちの世代(37歳くらい)がちょうど境目だと思うんです。小さい頃は、携帯電話もなくて、自分用のPCを持ったのも大学生からくらいですよね。僕らよりも若い世代は、コミュニケーションが先なんです。モノを持つのはコミュニケーションのため。コミュニケーションが重要になってくると、必要ではないものは買わないんです。

3つ目は「メインプレイヤーの交代」。モノが売れないという話で出てくるのは、だいたい百貨店の数字。

一方で、アマゾンを中心としたECなどは、売っているメインプレイヤーが変わっているので、そういった数字は表に出てこない。アマゾンも細かい正確な数字は出していない。そういったところも含めて、モノが売れていないように見えてしまう。モノが売れないという話になるのは当然かなと思います。

目指すは「最愛」

佐々木:
おもしろいですね。大きく変わっている中で、小売として差別化をはかるポイントは?

山崎:1つのキーワードは「最高か最安か最愛」。

「最高」のものというのは、品質面などで一番のもの。これは、ちゃんと残っていく。「最安」のものも、必要品として残っていく。

もうひとつは「最愛」。何かの価値観によって最も愛されるものを作る、ということはすごく大事だと思います。私たちが目指すのも「最愛」のブランドです。

佐々木:
日本は「最高」「最安」ばかりで、「最愛」のお店ってあまりないですよね。

山崎:
そこはポイントだと思っています。日本はもとものブランディングという視点が強くないですよね。

いわゆる失われた20年の間に、オペレーション改善をして、いかに安く売るかに重点を置いてきたからです。そうした結果、違う価値観で価値をつける、つまり「最愛」ですよね、愛されるブランドを作るとか、価格競争に巻き込まれないモノを作っていこうという会社が少ないように思います。

1/4ページ

最終更新:7/26(水) 22:12
ホウドウキョク