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柳原氏、やゆ発言陳謝 県庁や美術館巡り

7/26(水) 2:04配信

北國新聞社

 石川県立美術館と金沢21世紀美術館をやゆした発言について、独立行政法人国立美術館の柳原正樹理事長(黒部市)は25日、県庁と金沢市役所、両美術館を巡り、謝罪した。谷本正憲知事は「石川県全体がけなされた」と苦言を呈し、東京国立近代美術館工芸館の移転議論を前進させるよう求めた。これに対し、国立美術館側は、8月中に移転後の名称や金沢に移す美術工芸作品について方針を示したいと応じた。

 谷本知事は知事室に招き入れた柳原氏に対し、「県民が怒りを覚えている。美術館を運営される方の発言と到底思えない」と険しい表情で語った。

 柳原氏は冒頭に頭を深々と下げ、「ご迷惑をおかけしました」と陳謝。15分間の面会中は手を膝に置き、知事の話に大きくうなずくばかりだった。

 「金沢の県立美術館なんて誰も行きません。そこに工芸館が行くってなると、誰も来ない場所になる」という13日の柳原氏の発言に対し、谷本知事は、都道府県立美術館の入館者数を記した資料を同氏に提示。書類を指でトントンとたたきながら「県立美術館は63施設のうち7番目に多い。誰も来てないと言うなら、ここから下の美術館はないのも同じだ」とまくし立てた。

 谷本知事は、工芸館が移転する兼六園周辺文化の森について「石川を象徴する施設が集約する魂とも言うべき場所。こちらは移転先を選ぶのに最大限の配慮をした」とあらためて柳原氏の発言を残念がった。

 谷本知事から工芸館移転議論を進めるよう要請されると、同行した東京国立近代美術館の神代浩館長が、移転後の名称や作品について、「8月中に公表できるよう相談させていただきたい」と答えた。

 谷本知事は面会後、「工芸館移転の認識を共有できたのは意味がなくもなかった。移転を内容のあるものにするため、国立美術館全体として進めていってほしい」と述べた。柳原氏は、自身の進退について記者団に問われ、「文化庁と相談する。ただ、職責を誠心誠意尽くさせてもらいたい」と語った。

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最終更新:7/26(水) 2:04
北國新聞社