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中正紀念堂の脱権威主義 市民と推進へ 広く意見募る=文化部/台湾

7/27(木) 15:40配信

中央社フォーカス台湾

(台北 27日 中央社)文化部(文化相)の鄭麗君部長は26日、中正紀念堂(台北市)の転換について市民とともに考えるプロジェクトを始動させると発表した。蔡英文政権は、民主化した新政権が旧政権下の犯罪と向き合う「移行期の正義」を推進。鄭部長は、移行期の正義のためには意見交換の場を広げ、議論を通じて共通認識を形成していくべきだとしている。

観光名所としても知られる中正紀念堂は、蒋介石元総統を顕彰するために建設された施設。文化部は今年2月から、建物内のホールの名称変更や権威主義色が濃い記念品の撤去などを行い、国民党の権威主義体制を象徴する要素の排除を進めてきた。

プロジェクトでは、中正紀念堂や権威主義体制下の人権侵害などに関する歴史的資料を提供するウェブサイトを9月に公開するほか、複数の芸術家が手掛けた多元的な作品を展示する展覧会を12月に同所で開催。実行可能な転換案を市民や民間団体の代表者が考えるワークショップや、出された転換案を検討する市民会議も開かれる。市民会議開催時には、同時にインターネット上でも意見を募る。

その後、市民による討論の結果をもとに、中正紀念堂の転換に関する条例の草案を策定。公聴会を開催し、行政院(内閣)の審査を通過後、立法院(国会)で最終決定される。

鄭部長は、民主化された今、中正紀念堂には転換が必要だと強調。歴史認識の食い違いは存在しているものの、権威主義体制下において国が行った人権侵害の被害者に統一派、独立派、あるいは右派、左派などの違いはないとし、ともに過去の人権侵害に向き合い、反省することでこそ真の対立解消が実現できるとの見解を示した。

(江佩凌/編集:名切千絵)