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あえて「完全再現は目指さない」。映画「東京喰種」が実写化で見せるリアルとフィクションの境

7/27(木) 8:10配信

BuzzFeed Japan

映画のヘアメイクは、人物のキャラクターや個性を一目でわかるように表現する仕事。雑誌やCMの撮影とはまた違ったポイントが求められる。

「ジョジョもかよ!」実写化常連・山崎賢人って他に何に出てるの?

映像専門のヘアメイク、橋本申二さん。自主制作のインディペンデント映画から、ジャ・ジャンクー監督「山河ノスタルジア」(2016年)など世界的に評価が高い大作まで、国内外の多数の映画を手がけてきた。

アート性が高い映画を得意とする彼の最新作は、意外にも人気コミックを原作とする映画「東京喰種 トーキョーグール」(7月29日公開)。一見普段の仕事とは遠く感じるが……?

「本当にありえるかも」リアルとフィクションの境

物語の舞台は、人の姿をしながら人を喰らう怪物「喰種」(グール)が潜む東京。大学生・カネキ(窪田正孝)はある事件をきっかけに「半喰種」になってしまう。

人間か、喰種か。違いは外見ではわからないが、生き方や思想には深い溝がある。

「フィクションでありながら、もしかしたらこんな世界もありえるかも、と思わせる力がある作品。現実にはいないバケモノである『喰種』が、東京の街に本当に存在しているように感じてほしかった」

人間と喰種の微妙な差を演出すべく、漫画やアニメとは別の形でこだわった。例えば、ファンデーションの色。

喰種を演じる役者には、人間と比べてほんの少しだけ赤みを抑えた色を採用している。カネキの肌の質感も、人間の時と半喰種になってからで微妙に異なっている。

人混みの中にいても違和感はないけれど、まじまじと観た時に少しだけ引っかるような、本当に微妙な違い――観客が気づかないような細かい部分にも徹底して意味を持たせることが、映画の1カットずつの印象深さを決めていく。

橋本さんの目指すヘアメイクは、演出やストーリーまで深く理解していないとなしえない。作品が決まると監督と密にコミュニケーションし、脚本や絵コンテを読み込み、カメラワークや演出の意図を理解した上で撮影にも張り付く。

今回も約60日間にわたり撮影現場に入り、シーンごとに役者やスタッフと話し合いながら対応していった。

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最終更新:7/27(木) 8:10
BuzzFeed Japan