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【高校野球連載】Wの軌跡 早稲田佐賀、聖地へ(中) 左の二枚看板

7/27(木) 10:32配信

佐賀新聞

切磋琢磨しV原動力

 この夏、早稲田佐賀は左の二枚看板を軸に躍進した。上手から切れのある直球を投じる3年の森田直哉と、スライダーで鋭くコーナーを突く2年の安在悠真。切磋琢磨(せっさたくま)して力を伸ばし、優勝の原動力となった。

 初戦の2回戦・東明館戦は森田が8回1失点の好投。続く3回戦は安在が佐賀西を3安打完封した。チームを勢い付け、自信満々かと思いきや、試合後の安在は冷静沈着だった。「次は必ず継投になる」

 迎えた第1シード佐賀北との準々決勝。「初回から全力で飛ばした」という安在が6回、残り3回を森田が担い、堂々の2安打完封。チームは大きなヤマを越えた。

 森田は福岡県筑後市出身。早稲田大にあこがれ、12歳で親元を離れて早稲田佐賀に進学した。心に残るのは母校が躍進した2013年の決勝・有田工戦。中学の友達とスタンドで応援したが、甲子園には届かず、「自分たちが行くんだ」と強く思ったという。

 一方、安在は福岡県福智町出身で、中学3年の時に少年野球の監督経験がある父親と早稲田佐賀の練習を見学した。「このチームは3年以内に甲子園に行く」。父親の予言めいた言葉にも押されて進学を決めた。

 2人とも小学生の時から野球に没頭。中学まで県大会優勝など突出した実績はないが、刺激し合い、ともに県内屈指の好投手に成長した。

 佐賀北を撃破したとはいえ、甲子園への道は平たんではなかった。佐賀工との準決勝は松隈晴基も含めた3人の継投で7点を奪われ、決勝・鳥栖戦では思わぬアクシデントも。安在が左手甲に死球を受け交代を余儀なくされたが、五回から継投した森田が完璧に抑えた。

 「後ろに森田さんがいるから、自分はスタミナが切れるまで全力でいけばいい」と安在が言えば、「あいつは試合をつくる力がある」と森田。

 もちろん上下関係はあるが、プレーに関する疑問などは、安在からもどんどんぶつける。

 この夏、先発、リリーフの順番を変えなかったことについて、古賀一則監督(37)は「安在はぶれがなく度胸があって先発向き。森田はエース。最後は締めてもらわないと」。甲子園でも2人の力投に期待している。

最終更新:7/27(木) 12:16
佐賀新聞