ここから本文です

基幹労連、18年鉄鋼春闘は「60歳以降の雇用制度」テーマに

7/27(木) 6:03配信

鉄鋼新聞

 60歳以降の雇用制度のあり方が、2018年の鉄鋼春闘の大きなテーマとして浮上する見通しとなった。鉄鋼、非鉄金属、造船・重機などの労働組合で組織する基幹労連はこのほど、65歳への定年延長を視野に新たな制度を検討する方針を固めた。来春闘で要求するかどうかはこれから詰めるが、18年春闘を機に、新たな制度に関する労使間の話し合いをスタートさせたい考えだ。

 鉄鋼メーカーなどでは現在、年金支給開始年齢の引き上げに合わせて、本人の希望があれば原則、65歳まで再雇用する制度を導入している。一方、年金支給開始年齢引き上げでは、21年度以降の60歳到達者から、65歳まで年金が全く支給されなくなるため、有期雇用契約が基本の現行の再雇用制度では「雇用の不安定さが解消されない」との指摘があった。
 また現行の再雇用制度は、賃金などの労働条件が定年前に比べ切り下げられるのが一般的。このため、優秀な人材の確保や技術・技能の伝承に支障をきたすとの懸念も出ていた。
 基幹労連は、18年春闘を機に新たな制度に関する労使間の話し合いを始めないと、「60~65歳無年金化」への対応が遅れると判断。秋の定期大会に向けて60歳以降の就労に関する基本方針をとりまとめた。
 基本方針では、60歳以降の雇用をより安定的なものにする必要があるとの観点から、65歳への定年延長を視野に新制度を検討していく方針を明記した。その上で検討に向けた留意点を列記。月例賃金や退職金などの労働条件のあり方についても基本的な考えを示した。
 企業にとって、定年延長を含む新たな制度の導入は固定費の負担増につながる。このため、定年延長などの導入と同時に、賃金カーブを見直す可能性もある。基本方針はこの点について、「60歳以降者の処遇改善に関する原資に60歳以前者の原資の活用は認められない」と明記した。
 新制度の導入時期については21年度からの導入を目指す。一方で、定年を65歳まで延長することが困難な場合があることも想定、年金支給開始年齢の引き上げに合わせて段階的に対応することも容認する方針。また退職年齢を自ら選択できる選択定年制についても是とする考えを示した。
 基幹労連は9月の定期大会で基本方針を報告した上で、来年2月の中央委員会に向けて新たな制度の検討に入る。18年春闘で要求化するかどうかも、その中で議論していく。
 一方、業種や個企業によって労使慣行の違いがあることも考慮。定年延長を含めた新制度の検討に当たっては、業種別部会のとりまとめを重視するほか、最終的には各労使の判断に委ねる。

最終更新:7/27(木) 6:03
鉄鋼新聞