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サムスンLCD労働者の稀少難病、控訴審でも労災認定

7/27(木) 7:32配信

ハンギョレ新聞

ソウル高裁「業務強度が高く適切な換気されず」 サムスン半導体労働者に続き多発性硬化症の労災認定

 サムスン電子LCD生産労働者の多発性硬化症が、1審に続き控訴審でも労働災害と認定された。

 ソウル高裁行政1部(裁判長チェ・サンヨル)は、サムスン電子LCD生産ラインで勤務し稀少難病の多発性硬化症に罹ったキム・ミソンさんが勤労福祉公団を相手に「業務上災害であることを認定してほしい」として起こした訴訟で、原告勝訴判決を下したと26日明らかにした。裁判部は「キム氏は設備の老朽化により不良率が最も高かったラインで勤務し、頻繁な延長勤務をしなければならないなど業務強度が高かったと見られる」として「作業空間は密閉されており、有機溶剤使用と手動ハンダ付け作業を行っており、適切な喚起が必ず必要だったが、局所排気装置の老朽化により喚起できない中で作業が行われた場合が多かった」と明らかにした。

 17歳だった1997年にサムスン電子器興(キフン)工場に入社したキムさんは、健康悪化で退職した後、2001年に多発性硬化症の診断を受けた。今までにサムスン電子LCD・半導体事業場では、4人の労働者が人口10万人当たり3.5人がかかる稀少難病である多発性硬化症にかかったことが分かった。だが、勤労福祉公団は2012年「キムさんの多発性硬化症と業務の間には相当の因果関係を認め難い」として労災認定しなかった。

 反面、ソウル行政裁判所行政1単独イ・ギュフン判事は、今年2月初めてサムスン電子LCD労働者の多発性硬化症を業務上災害と認定した。イ判事は「原告は作業中に有害物質に直接露出したり、加熱によって発生する蒸気の形態で露出したと推測判断され、事業主から取り扱い物質の種類や危険性についてまともに告知されたり安全管理教育を受けることができなかった」として「約2年11カ月間にわたり高濃度の有機溶剤や有害物質に繰り返し頻繁に露出した可能性が高く見える」と判断した。

 ソウル高裁はこれに先立って今年5月にサムスン電子半導体労働者であったイ・ソチョンさんが発症した多発性硬化症を業務上災害として認定したことがある。勤労福祉公団が上告をあきらめたことによりイ氏の労災は確定した。「半導体労働者の健康と人権を守るパンオルリム」は「勤労福祉公団は上告をあきらめキムさんに直ちに労災補償をしなければならない」として「サムスン電子も作業場の安全保健管理を疎かにし職業病被害を誘発した点につき謝罪しなければならない」と指摘した。

キム・ミンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7/27(木) 7:32
ハンギョレ新聞