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【コラム】FOMC声明、正常化の目標あらためて強調-エラリアン

7/27(木) 14:57配信

Bloomberg

米連邦公開市場委員会(FOMC)が25、26両日の会合後に公表した声明はどちらかといえば及び腰の内容だった。それは意図的であると同時に、無理のないものだった。

米金融当局はそうすることで、二つの目的を達成することになる。まず、経済や金融、制度、政治を取り巻く情勢が異例に流動的な中で、複数の選択肢を確保しておくことが一つ。もう一つは、ブリッジウォーター・アソシエーツのレイ・ダリオ会長の言葉を借りれば、非伝統的な金融政策に長期間頼ってきた当局が「素晴らしい正常化」を実現することができるという見方について、市場の安心感を強めることだ。

FOMCは予想通り、金利据え置きを決めるとともに、「比較的早期」にバランスシートの縮小を開始する方針を表明した。このような発表の背景にあるのは、持続的で堅調な雇用の伸びや、インフレを巡る幾分ハト派色を強めた見方、見通しの据え置きであり、当局は「おおよそ均衡」しているように見受けられるとしたリスクのバランスに焦点を合わせた。

この堅調でむらのない当局のアプローチを市場は支持する反応を示した。シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数(VIX)はいったん過去最低を更新する一方、市場の利回りはやや低下。株価は堅調を保ち、ドルは下落した。

もっと広い意味では、ボラティリティー(変動性)を低めに抑えて債券・株式市場および経済への混乱要因を封じ込めるような正常化を金融当局が今後も進めるとの市場の考えを強める役割を声明は果たした。これは、次回利上げの時期が最短でも12月となり、多くが今秋開始を予想するバランスシート縮小のプロセスが注意深く計画され、秩序だったものとなるとの見方に沿ったものだ。

今後数週間は、市場とアナリストの関心の的は欧州中央銀行(ECB)をはじめとする海外の動向に転じるだろう。しかし、その後は再び米金融当局に関心が戻ることになる。流動的な政治情勢や政策運営への断続的な脅威に直面する金融当局は結局、生産性や賃金のダイナミクス、インフレ決定の分析上の不確実性を解析してモデル化しようとしている点で、他の多くと同じ状況に置かれている。(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)

原題:Fed Reinforces Its Aim for Normalization: Mohamed A. El-Erian(抜粋)

Mohamed Aly El-Erian

最終更新:7/27(木) 14:57
Bloomberg