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「時差Biz」を成功させるために必要なこと

7/28(金) 7:10配信

ITmedia ビジネスオンライン

 東京都は2017年7月11~25日に「時差Biz」を実施した。通勤時間を調整することで、電車の混雑を解消するための取り組みだ。約260の企業や自治体などが参加を表明した。

【満員電車はどうすればなくなる?】

 この「時差Biz」という言葉を聞いた瞬間、うさんくさいと思った。「プレ金」にも通じる、偽善を感じてしまったのだ。

 早朝に出勤しても、早く退社しなければ長時間労働につながるだろうし、遅い時間に出勤すると退社時間が遅くなる。取引先との関係もあるし、家族との食事、保育園への送迎の問題もある。時差Bizを盛り上げようにも、ノレない要素がいっぱいだ。

 「新しいムーブメントを起こせば、世の中が変わる」なんてことを言い出す意識ライジングな人もいるが、そのムーブメントを起こすのは簡単ではないことに、多くの人が気付いている。

 首都圏の満員電車問題が簡単に解決できない理由の1つは、東京都の人口が増え続けていることだ。東京都は毎年、約10万人ずつ人口が増えている。居住者だけでなく、出張や旅行で訪れる人も多数いる。根気強く、継続的に取り組んでいかなくては到底変化など期待できない。

 そういう意味で、今回の時差Bizの取り組みが夏の2週間だけで終わるのは残念だ。もちろん、夏の満員電車は過酷だ。この時期に絞ってやる意味はあるだろう。だが、一夏のキャンペーンではなく、年間を通じた実施にこそ意味がある。働き方改革の大合唱も始まっているし、ここは頑張りどころではないか。

 それと同時に、テレワークの推進や移動手段をどうするかという議論も必要だろう。テレワークは新しそうで、古くから続いている取り組みである。現在は育児や介護と両立するための取り組みという意味合いが強いが、今後はいかにその対象を広げるかが問われる。

 もっとも、情報の持ち出しに対する社内の規制や、その環境作りのための投資ができるかが課題となるのだが。

 そう。働き方改革系の課題は結局、そのための投資ができるかどうか、あるいは日本の労働の根本的な問題である仕事の絶対量や役割分担などにどこまで踏み込むことができるかが問われている。著者の最新作『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)でも指摘したが、根本を解決しなければ、掛け声だけで終わってしまうのだ。

●満員電車で座るコツ

 東京の満員電車は異常だ。東京に初めて来た時、この修羅場に引いた。特に社会人になってからは、しばらく営業の仕事をしていたので満員電車に乗る日々だった。ぎゅうぎゅう詰めで死にそうになったことが何度もある。一番端の席にある金属の棒に腕が押し付けられて、まるでプロレスの関節技のような状態になり「お、折れる」と思った体験すらあった。

 この苦しみから少しでも逃れるために、私はこれまでさまざまな工夫をしてきた。

 午前5時に起きて、座って寝ながら通勤し、オフィスに行ったり、通勤時間を少しでも短くするために都市部に引っ越したりもした。会社のすぐ近くに住んだこともある。

 また、電車で座るコツを身に付けた。私は電車で座るプロだと自負している。荷物をまとめる様子や視線などから次の駅で降りそうな人を判断し、その席の近くまで事前に移動しておくなど、テクを身に付けてきた。

 ということで最後に、電車で座るためのコツをお伝えして終わりたい。

・路線の特徴を徹底的に分析する

 どの駅でどのくらいの人が降りるのか、路線の特徴を分析しよう。慌てずに席を確保できるようになる。比較的空いている車両がどこかも知っておきたい。

・ホームに電車が来た瞬間に狙う席を決める

 既に空いている席だけでなく、立とうとしている人もチェックしよう。その上で狙う席を決め、扉が開いたら一直線にゴールへ直進するのだ。迷っている時間はない。

・微妙なスペースが空いている席を狙う

 あと1人座れるかどうかという隙間があるときは、目で語りかけよう。詰めてもらい、座れるようにスペースを空けてもらえばいい。強気で行こう。

・次の駅で降りそうな人を予測しておく

 いじってたスマホをかばんにしまうなど、次の駅で降りそうな行動をとっている人を探そう。空きそうな席の近くに移動し、先手を打つことが大切だ。


(常見陽平)