ここから本文です

大手証券が有力ベンチャー“囲い込み”作戦、将来のIPO狙う

7/28(金) 14:50配信

日刊工業新聞電子版

■主幹事獲得争い激化、グループ一体支援も

 大手証券会社がベンチャービジネスを支援する動きを強めている。大和証券はベンチャー企業が自社の技術を投資家にプレゼンテーションするピッチコンテストの開催回数を10月から増やす。野村ホールディングス(HD)はベンチャーと新事業を創るプログラムが進行中だ。各社とも有力ベンチャーを支援し、中長期的にはIPO(新規株式公開)などにつなげる。

 大和証券はベンチャーと大企業などとのビジネスマッチングを創出する「大和イノベーションネットワーク」について、開催回数を従来の月1回から2回に増やす。また、1度参加経験のあるベンチャーも再参加ができるようにする。

 このビジネスイベントは2013年に始まり、現在まで40回以上の開催実績がある。月1回、有力ベンチャー5―6社が大企業やベンチャーキャピタルの関係者らを前にプレゼンする形式で、200社超のベンチャーが参加。開催回数を増やすことでマッチングの機会を増やす。

 こうしたベンチャー支援には将来のIPOと、その後の取引を見据えた狙いがある。特にIPOをめぐっては業界で主幹事獲得争いが激化しており、「ビジネス上のメリットを証券会社側から提供できないと、そう簡単にはいかなくなっている」(大和証券の金子好久常務執行役員)。

 このため、証券各社は早い段階からベンチャーと関係を深めようとビジネスマッチングやベンチャーへの投融資、共同の事業化など多様な支援策を相次いで打ち出している。

 野村HDはベンチャーと短期間で新事業創出を目指すプログラムを4月から本格的にスタート。現在までにシニア向けビジネスなど五つのテーマで協業が進んでいる。年内には第2弾のプログラムも視野に入れる。

 銀行系証券ではグループ一体による支援が進む。みずほ証券は16年にIPOの主幹事業務の獲得件数1位となり、17年も足元は堅調という。坂井辰史社長は「銀行や信託、リサーチとグループ横断で企業のアーリーステージ(起業直後)から支援できるのが当社の強み」と今後も力を入れる。

Yahoo!ニュースからのお知らせ