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「私の家が写ってる!」83歳名乗り 戦火に包まれる前の沖縄、記憶の古里は明るかった

7/28(金) 6:05配信

沖縄タイムス

 「初めて見た写真。はっきりと自分の家が写っていて、びっくりした」

 タイムスギャラリー(那覇市久茂地タイムスビル2階)で開催中の写真展「よみがえる古里~1935年の沖縄」(主催・沖縄タイムス社、朝日新聞社)の展示写真に、戦前に糸満市にあった実家が写っていると、那覇市在住の太田八恵子さん(83)が名乗り出た。戦争で失われ、戦後約70年ぶりに見る自宅と周辺の町並みに「当時の記憶を思い出す」と目を細めている。

【写真】1935年の沖縄。那覇-糸満の約9キロを走った「軌道馬車」

 同市出身の太田さんは、宮崎に疎開する1944年まで同市糸満の実家で暮らした。父親が歯科医で自宅で歯科医院を開業しており、写真では2階建ての外観や医院名「タマザワ」の文字などが確認できる。

 本紙に掲載された糸満の写真を見た親族から「戦前の実家が写っている」と連絡を受け、紙面を確認。写真展でも自身が住んでいた家を目のあたりにした。

 写真を前に太田さんは「おてんばだったので、屋根伝いに近所の建物を移動するほか、近所で友だちと鬼ごっこをして遊んだ」と子ども時代を振り返った。

 戦前の沖縄のイメージは暗くて貧しいという一般的な印象と、自身の子ども時代の記憶には長らくギャップがあったと説明。「明るくてきれいな家々が並ぶ集落だった。美化していたのかなと思っていたが戦前の自宅が写った写真を見て、自分の記憶は正しいと思った」と笑みを浮かべた。

 写真展は那覇市久茂地のタイムスギャラリーで30日まで開催。入場無料。開場時間は午前10時~午後5時。問い合わせは沖縄タイムス学芸部、電話098(860)3553。

最終更新:7/28(金) 10:35
沖縄タイムス