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アンドレ・ロッテラー「モータースポーツ全体にとって悲しい出来事」ポルシェのLMP1撤退に嘆き

7/28(金) 23:36配信

オートスポーツweb

 7月28日、WEC世界耐久選手権に参戦していたポルシェは、2017年限りでのWECのLMP1クラス参戦の終了と2019年からのフォーミュラE参戦について発表したが、今季からポルシェ・チームに加わっていたアンドレ・ロッテラーに、スパ24時間の会場で話を聞いた。

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 長年日本を主戦場としていたロッテラーは、2009年にチーム・コレスのアウディをドライブしル・マン24時間に初挑戦。2010年からはアウディスポーツ・チームヨーストに加わり、2011~12年、14年とル・マンを制覇。16年限りでアウディがWECから撤退したことのともない、今季はポルシェに加入していた。

 チーム1年目だったロッテラーにとっては、突然のポルシェのLMP1活動終了。ロッテラーはスパ24時間でひさびさにアウディR8 LMSをドライブしていたが、そんな彼にこの報せについて聞くと、「ポルシェの活動終了は、モータースポーツ全体にとってとても悲しいニュースだよね」と語った。

「このニュースが意味することは、WECのLMP1-Hクラスが滅亡するということだから。LMP1-Hは、チームにとってもドライバーにとっても素晴らしいクルマだったし、究極のパフォーマンスをもっていて、素晴らしいバトルやレースを作り出してくれた。多くの人たちにとって、とてもいいプラットフォームだったんだ。チームやドライバーにとって、とても楽しめるものだった」とロッテラー。

「それに僕自身にとっても、間違いなく悲しい出来事だ。去年アウディで同じことが起こって、今年またポルシェで同じ事態に遭遇したんだからね。僕はもっとこのクラスのレースを長く続けられるように望んでいたんだけど……。ポルシェがル・マンに対して長期間関わっていくと信じていたんだ。だけど状況が急激に変わって、彼らはフォーミュラEを模索しはじめた」

 今でもスーパーフォーミュラに参戦を続け、頂点を目指し一線級の速さをみせつけ、かつル・マン3勝の実績をもつロッテラーは、WECのなかでもトップドライバーとして認知されていた。ポルシェは今回の発表のなかで「ポルシェは成功を収めたワークスドライバーを含めたLMP1チーム全体を保持する」とされているものの、先行きは不透明なものになった。

「今回のことで僕の立ち位置は変わってしまったし、自分のキャリアの目標設定も変わってきてしまうよね。僕は今でもトップレベルのモータースポーツで戦いたいと思っているのに、これまでやってきたレベルのレースが、まわりに何もなくなってしまうんだよ」とロッテラーは嘆く。

「DTMからメルセデスが撤退するというニュースも警告を発している。DTMだって、LMP1-Hと同様にモータースポーツにとって素晴らしいプラットフォームだったのに。スパ24時間とニュルブルクリンク24時間は別だけど、僕はGT3にはそれほど興味もないからね。GT3の選手権にフルシーズンで出ようとは思わない」

「もちろん、まだポルシェとの契約があるから、彼らが今後、僕も含めたドライバーをどのように扱うのか、推移を見守らないとダメだからね。それに、僕は今でもスーパーフォーミュラに出ていて、日本での状況もある。だからスーパーGTにもう一度出ることを模索するのか、あるいはフォーミュラEを考えるべきなのか、今のところは分からない。いったい今やっていること以外で、何ができるのか……」

「できれば、僕は安定した状況を見つけたいんだ」

 また、ロッテラーは今もっている“夢”を語りつつ、スポーツカーレース全体の今後について語った。

「僕のもうひとつの望みは、もう一度ベン&マルセル(アウディ時代にともに戦ったブノワ・トレルイエとマルセル・ファスラー)と一緒にレースをすることだ。彼らのなかには、今でも炎が燃えているし、僕らには素晴らしい協力関係があるからね」

「それからアメリカのレースに関しても、興味深くなり得るだろう。IMSAのDPIが今までよりもモータースポーツ界の中で安定してきている。他の地域と比べてね。だから将来的に、他の誰がDPIに参加するかということも見ないといけない」

「いずれにしても、今回の件は大問題だよね」

[オートスポーツweb ]