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庵町の海水浴場閉鎖 七尾市、今夏

7/28(金) 3:56配信

北國新聞社

 七尾市は今夏、庵町の海水浴場を閉鎖した。住民でつくる会社が指定管理者として監視などを行っていたが、社員の高齢化を理由に3月で解散し、管理が困難となった。能越自動車道七尾氷見道路の開通で町周辺の交通量が減った上、夏の誘客の主力を担っていた海水浴場の閉鎖に、地元には「ますます客足が遠のく」との懸念と、監視人不在の浜辺で水の事故を心配する声が上がっている。

 閉鎖された庵町の「いいPARK七尾海浜レジャーランド海水浴場」は、県が約15億円を投じて砂浜などを整備し、1999(平成11)年に市が開設した。住民団体が監視や救護、管理を行い、2009年には住民でつくる株式会社「庵」が引き継いだ。市によると、来場者は最盛期の07年には5千人以上だったが、16年は1510人にとどまった。

 海水浴場には、監視所や救護所を設けることが県条例で義務付けられている。しかし「庵」が3月末で解散し、監視などを続ける見通しが立たなかったため、市は浴場の閉鎖を決めた。

 庵町を縦断する国道160号の通行量は、2015年2月の能越自動車道七尾氷見道路開通によって従前の4割に減少した。庵町にある道の駅「いおり」直売所の来場者も、開通前から半減となる月千人以下に落ち込んでいる。直売所従業員の1人は「海水浴客もいなくなれば、ますます来場者が減る」と焦りを見せた。

 県や市によると、海水浴場でなくなっても自己責任での遊泳は可能だが、監視人がいないため、安全確保が不十分となる。水質調査も行われない。住民によると、17日には海水浴場跡で泳ぐ家族連れが何組もおり、近くに住む石垣外志子さん(70)は「管理人がいないので、子どもたちが溺れないか心配だ」と話した。

 県によると、県内の海水浴場数は最多だった1998年には40カ所あったが、庵町の海水浴場閉鎖によって今年は23カ所となった。七尾市内では4カ所が開設された。

北國新聞社

最終更新:7/28(金) 3:56
北國新聞社