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【インタビュー】岩田卓也(オークランド・シティ)『異国の地で得た“家族”』

7/28(金) 17:29配信

SOCCER KING

 クラブ世界一を決めるFIFAクラブワールドカップに5大会連続で出場している日本人がいる。ニュージーランドのオークランド・シティでプレーする岩田卓也だ。

 全国高等学校サッカー選手権大会に出場し、大学を経てFC岐阜に在籍した経験を持つ岩田だが、日本のプロで活躍するには至らなかった。その岩田が海外へと活路を見出したのは2010年。選んだのはオーストラリアだった。ビザの関係もあり、2年で離れることになったが、ニュージーランドで運命のクラブであるオークランドと出会った。

 それからまもなく丸5年が経過する。34歳となり、選手としてのキャリアは終盤に差し掛かった岩田に、これまでのサッカー人生を振り返ってもらうとともに、サッカー選手としての現在、そして未来について話してもらった。

インタビュー=小松春生

■海外に出て、僕の性格の“適当さ”がマッチした

―――今シーズン、オークランド・シティは国内リーグのレギュラーシーズンでは1位でしたが、グランド・ファイナルは準優勝でした。一方でOFCチャンピオンズリーグでは優勝し、見事に7連覇を達成。FIFAクラブワールドカップ(以下、CWC)出場の権利を今年も獲得しました。どんなシーズンでしたか?

岩田卓也(以下、岩田) 外国人選手の出場枠もあり、試合に出る機会が減って、すごく苦しかったですね。プレシーズンにケガをしてしまって、5週間くらいチームから離れていた時に、同じポジションの若手がチャンスをつかんだことも大きかったです。外から試合を見ることがつらかったですね。FC岐阜時代も試合に出られなかったことが多かったので、そういった経験はしていましたが、久しぶりにピッチに立てない気持ちがわかって、試合に出られない選手の気持ちも改めて実感しました。友人や日本人の方が試合を見にきてくれているのに出場できていなかったことは、つらかったです。

―――若い選手とのポジション争いという点で言えば、岩田選手は今年4月で34歳となりました。

岩田 もし日本でプレーしていたら、完全に衰えているかもしれませんが、ニュージーランド、オセアニアでプレーしているという点で言えば、まだ衰えを感じてはいません。チームでもトップレベルの運動量はあるので、もっといけると感じています。

―――まだ成長できる点がたくさんあると。

岩田 試合に出られなかった分、メンタルコントロールができるようになったと思います。出続けられた時は“マンネリ化していたかもしれない”と、出場機会を失って気づき、試合に臨む心構えができるようになりました。その心構えでプレーの調子も上がりますし、気持ちが入ることによって、これからも成長できると感じました。

―――2012年10月にオークランド・シティへ加入して、5シーズンを過ごしました。クラブの中でも在籍期間が長い選手になったと思います。

岩田 僕より在籍期間が長い選手は5人ですね。外国籍選手で言えば、3番目に長いです。

―――在籍年数の長さや年齢もあってチームを引っ張る、姿勢を示すことも求められるのではないでしょうか。

岩田 自分は言葉で引っ張るタイプではないので。和気あいあいと、みんなからイジられて盛り上げるタイプです。例えば、僕は5年も在籍しているのに、あまり英語が上達していないので、監督から話を振られてみんなの前で話すと、チームが和んだりするんです。チームを引っ張るようなキャラではないですね。

―――ニュージーランドでの生活は岩田選手のキャラクターに合っていましたか?

岩田 もともと、誰とでもすぐに仲良くなれるタイプでした。上下関係も海外では感じないので、例えば10代の選手が煽ってきても楽しいですね。和気あいあいと楽しんでいるので、特に気を遣っていることはないです。悪く言ったら“適当”ですが、海外に出て、その適当さがマッチしたのかもしれません。日本では少し息苦しく感じた部分も海外ではのびのびとできるので、僕の性格に合っていたかもしれませんね。

―――サッカーに限らず海外で挑戦しようとしている日本人に伝えられることがあれば、その“適当さ”を持つということでしょうか?

岩田 そうですね。目標を皆さん持っていると思います。ただ、そこだけに向かって行くと、様々な他の情報が見えなくなっていきます。目標を持つことは当然大切ですが、そこはブレずにしっかりと持った上で、枝葉を作るというか、柔軟に臨めばもっと世界が広がると思います。

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最終更新:7/28(金) 17:29
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