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バンダイナムコ上海COO山田大輔氏が語る IPは“愛”【ChinaJoy 2017】

7/29(土) 10:03配信

ファミ通.com

文・取材・撮影:編集部 古屋陽一

●けっしてあきらめず、たくさんの経験を積ませること
 2017年7月27日~30日、中国最大規模のエンターテインメントのイベントChinaJoy 2017が、中国・上海新国際博覧中心にて開催。会期中はいくつかのイベントが併催されているというのはお伝えしたとおりだが(→関連記事はこちら)、先日お伝えしたCGDCのほかにも、CDECというカンファレンスも開催されている。CGDCと、CDECとはなんともまぎらわしいが、こちらはChina Digital Entertainment Conferenceの略で、ゲームなども含む総合的な“デジタルエンターテイメント”をテーマに行われているものだ。このCDECにて、バンダイナムコ上海COOの山田大輔氏が講演を行った。テーマはずばり“IPについて”。バンダイナムコ上海は、2015年1月に現地法人を設立して以降、同社の有力IPを中国で展開しているが、CDECで講演をするということは、それだけ中国でもバンダイナムコのIP戦略に注目が集まっているということなのだろう。

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 講演の入り口として、まずは山田氏は母体となるバンダイナムコエンターテインメントについて改めて説明。バンダイとナムコが合併してから12年。同社はSBU(戦略事業部)単位で、トイ、ネットワークエンターテインメント、映像の3つの事業に分かれると山田氏。2015年に設立されたバンダイナムコ上海のミッションは、「中国の皆さんに魅力的な商品を届けること」(山田氏)。今年は、中国でも圧倒的な知名度を誇る卓球の福原愛選手をイメージキャラクターに、「おもしろさを届ける」という。

 同社の戦略の核となる、“IP”とはそもそも何か? そんなシンプルな問いかけをした山田氏は、「シンプルに考えると、IPを産んで育てるのは、子育てに似ている」という。「自分には奥さんも子どももいないので、こんなことをいうのも恥ずかしいのですが」と前置きしつつ、山田氏は、「(IPは)愛情をかけて産んで育てるのがいい」というのだ。

 山田氏によると、IPが産まれるのは、大きくわけて、小説、マンガ、アニメ、ゲームの4つのジャンル。いずれも作者の“愛”から産まれたもので、「それがないと話にならない」と山田氏。そして、「それを育てないといけない」と続けた。

 大事なのは、まずは“けっしてあきらめないこと”。「しんどいから辞めよう、という話を聞くが、簡単に辞めるとIPが育たない」と山田氏は断言する。そしてもうひとつが“たくさんの経験を積ませること”。これはつまりマルチメディアによる展開で、「他ジャンルで経験させる」ことで、IPは成長していくのだという。その一例が『パックマン』。産まれてから37年経つ『パックマン』は、ゲームに始まり、映像化などを図ることで、「グループの中でも代表的なIPに育っていった」(山田氏)という。

 最後に山田氏は。「中国でも楽しい仕事をして、IPの展開をごいっしょしたい」として、バンダイナムコグループが誇る数々のIPを紹介していった。『マッピー』や『バトルシティー』など、かつての名作をまずピックアップするあたり、中国展開では何よりも往年の名作のIPに、大きな可能性を感じているのかしら……といったところだが、これまでの2年の展開を踏まえ、中国でのIP展開に大きな手応えを感じているようだ。

最終更新:7/29(土) 10:03
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