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見覚えない選手から熱烈な売り込みメールが!

7/29(土) 11:04配信

東スポWeb

【足で稼いで20年 外国人選手こぼれ話・広瀬真徳】日本で「助っ人外国人」といえば、一昔前は三顧の礼で球団側が迎え入れたもの。ところが、昨今の助っ人事情は異なる。一部を除き、自ら「日本行き」を熱望する選手が確実に増え続けている。

「年俸数百万円でマイナー生活を送るぐらいなら、日本の方が稼げる」

 こうした意識が外国人選手の間に浸透しているようで、ここ数年は選手側から「売り込み」をかけてくることも珍しくない。そんな傾向だからなのか。最近では、私のような記者に対しても面識のない外国人選手から突然、連絡が届くことがある。

 今から3年ほど前、こんなことがあった。

 ある中南米の国から一通の電子メールが届いた。差出人のアドレスに見覚えがなかったものの、件名欄には何度か食事をしたことのある元助っ人選手の名が記されていた。私はその選手からのメールだと信じ、メールを開封。ところが、中身はまったく見覚えのない外国人選手の「アピール文」だった。

 A4サイズの紙2枚分ほどの資料には過去の実績やシーズンごとの成績が細かくまとめられ、資料には動画による自らのプレー映像も添付されていた。質の高いレジュメ、いや履歴書とはまさにこのこと。「よくぞここまでクオリティーの高いものを作ったものだ」と感心させられたことを今でも思い出す。そして、文末には「親愛なる友人へ。私はどうしても日本でプレーをしたい。同じ資料を複数の球団に送っておいたので、あなたからも私のことを推薦してくれないか」と記されていたのである。

 私には選手を紹介する権限もなければ球団関係者に“忖度”する力もない。即座にその選手にはメールを返信。力になれないことを伝えたが、その後何度も同じようなメールが続いた。私のような一記者にこれだけのメールを送りつけるのだから、球団には相当な売り込みをかけていたに違いない。そう考えると、今や助っ人の「パイの奪い合い」は日本人のレギュラー争い以上の水準に達していると言えるかもしれない。

 ちなみに、私にメールを送りつけてきた選手はその翌年、晴れてセ・リーグの某球団に入団を果たした。どのような手だてで入団にこぎ着けたかは定かではない。噂ではあらゆる手段を講じて球団フロントと接触。最終的に熱意が認められ入団に至ったと聞いている。

「助っ人」とは名ばかりで今や外国人選手も“就職活動”が必要な時代。日本球界もそれだけ認められてきたということか。

最終更新:7/29(土) 11:08
東スポWeb

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