ここから本文です

土地購入時、評価説明を 牛久・小坂城跡市第三者委

7/29(土) 5:00配信

茨城新聞クロスアイ

牛久市が2009年に購入した小坂城跡の地権者が池辺勝幸前市長の親類だった問題で、市の事務処理を検証する第三者委員会(阿久津正晴会長)が28日、報告書を根本洋治市長へ提出した。土地購入に関する市の事務手続きや、市が前市長の親類から土地を購入した価格に不適切な点はないとしながら、今後は大規模な土地を購入する場合、土地の評価について市議会や市民に説明することが必要とする提言を盛り込んだ。

報告書では、土地が池辺前市長の親類へ転売される以前に、市は所有者の民間業者から優先的に買い取る権利があったが、城跡を整備する計画がなかったために買い取りを希望しなかった経緯について問題がないとした。

また親類へ転売された後に土地を購入した価格も、自治体が評価額算出の根拠とする「土地評価事務処理要領」に従って算定したもので、「妥当な評価方法で評価されている」とした。

一方、将来土地を市が購入すると親類が知っていたのかなどについては、親類らから聞き取りができなかったため、「全てが明らかになったとは言い難い」として疑問を残す形となった。

その上で、「強制力を持って調査できる百条委で調査結果が公表されることが望ましかった」と提言。同市議会は14年11月に地方自治法100条による調査委員会(百条委)を設置したが、結果報告書の内容を巡り、前市長派と反前市長派が対立して調整が付かず結果を公表できなかった。

第三者委は同日、計25ページの報告書を根本市長へ提出。その後、委員全員が出席して会見した。阿久津会長は「解明が不十分だったのは、われわれ委員会が百条委ではないため、調査に限界があったから」と述べた。報告書提出を受け、根本市長は「法的に強制力がない委員会なので、解明できない点があったことについては、やむを得ない」と述べた。

小坂城跡については、市が09年、約2万平方メートルの土地を前市長の親類から約6300万円で購入。06年に市は実際に購入した価格を下回る額で土地を買う権利があったが、池辺前市長の親類へ転売された後に市が取得したため、市民団体が土地購入費が不当に高くなった可能性を指摘していた。

根本市長は15年9月の牛久市長選時から問題解明を公約に掲げ、当選後の同年12月の定例会で議会の議決を経て第三者委を設置した。委員会は翌年2月から17年6月まで計14回開かれた。 (鈴木里未、高阿田総司)

茨城新聞社