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パチンコ店駐車場の悲劇を繰り返すな~KEI氏が語る児童虐待の現実

7/29(土) 10:00配信

デイリースポーツ

 真夏の炎天下にいると、これまで何度も報じられてきた後味の悪いニュースを思い出す。母親がパチンコ店の駐車場に止めた車中に乳幼児を放置して熱中症で死なせてしまう事件だ。このケースに限らず、児童虐待が社会問題化して久しい。民間で現状と向き合う1人のカウンセラーから現場の声を聞いた。

 昨年9月、神奈川県からNPO法人に認可された「グッド・ファミリー」を運営するKEI(ケイ)氏。引きこもりや育児放棄された子どもたちに無料開放した「ホーミー・マリン・クラブ」(平塚市)でジェットスキーなどのマリンスポーツやバーベキューなどを通して交流し、「子ども食堂」を開いて食事を無償で提供する。

 1961年、東京生まれのKEI氏は10代半ばでヤクザの道に進んだ。91年にハワイでFBIのおとり捜査にはまり、10年以上、米国本土の刑務所で服役。出所して帰国後、少年時代から世話になった刑事に「社会奉仕しろ」と言われたことを契機にカウンセリングを始めて13年になる。メディアやイベント出演、講演活動などを続け、今夏には4冊目の著書「プリズン・カウンセラー」(東京キララ社)を出版した。

 冒頭の件では、KEI氏はギャンブル依存症の母親から子どもを預かっている。その実態の一例を明かす。「子どもの登校と同時に、お母さんは開店前のパチンコ屋に並び、(玉が)出ない時は金を持っていそうな男の人に『3万円でどう?』と声をかける。それで金が入ったらまたパチンコの繰り返し…」

 寄る辺ない子どもたちの行き場はない。「行政が頼んでいる『こども食堂』は無償ではない。食べ終わると帰されるので、コンビニの前とか大型量販店などにたまり、不良グループに入ってしまう悪循環が生まれる」。そこで自ら「子ども食堂」を運営している。

 問題の根っこは深い。「例えば子どもが3人いるとしても虐待の対象はその内の1人。その子が生まれる時に旦那さんが浮気していたとか、何らかの理由があるんです。虐待が続くとなれば施設に入れてもらう手続きをします。生みっ放しの親が多過ぎますね。自分も育児放棄されたんですが、親戚がいっぱいいたから行けるところがあった。今の子は親がきょうだいや親戚と付き合いしていないから、本当に行くところがない。そこに問題があると思うんですよ」

 この夏も毎週末、30~40人の子どもたちがマリーナに来る。KEI氏は「義務教育が終わっても何をしていいのか分からない10代後半の子たちに、できる限りの援助はしてあげたい」と語る。引きこもり、薬物中毒…。相談は後を絶たない。(デイリースポーツ・北村泰介)