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Bリーグ発足で日本でも華開くチアリーダー。彼女たちはダンスで何を届けるのか

7/29(土) 9:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

日本スポーツ界の進化の糸に引っ張られるように、高みを目指している女性たちがいる。

昨年9月に華々しく開幕したバスケットボールのプロリーグであるBリーグ。バスケットボールは10分間×4のクォーターで成り立っており、ブレイクの多いスポーツだ。さらに、試合中にはタイムアウトがある(コーチが作戦を授けたり、選手を休ませたりする時間)。その際に会場を盛り上げるのがチアリーダーだ。

【画像】チアリーダーは真剣な踊りの最中でも笑顔を絶やさない。

彼女たちは誰かと戦うことなく、スポーツを盛り上げる存在である。バスケットボールリーグがプロ化したことで、彼女たちが立つ舞台にも変化が訪れつつある。

「本当に、切ってしまっていいんですか?」

美容師に何度も念を押された。銀のハサミで切り落とされた髪の毛は、30cmにも及んだ。チアリーダーのなかには、身体の動きに少し遅れて弧を描く髪の毛がどのように見えるのかにまで気を遣う者も少なくない。

Bリーグの アースフレンズ東京Z (東京Z)に属するZgirlsのチアリーダー兼ディレクターを務めるFukaは3歳でクラシックバレエを始めた。上京後の大学生活ではストリートダンスのサークルへ。在学中にプロ野球とアメリカンフットボールのチアリーダーも務めた。

小さいころからの夢はテーマパークのダンサーだった。複数のテーマパークのオーディションを受け、 大学卒業時に地元福岡のテーマパークのダンサーに合格。2年間踊り続けた。 「ダンスは思う存分、やりきったな」。 髪をばっさり切ったのは、その生活に終止符を打つ儀式だった。

チアリーダーだけでは暮らしていけない

再び上京して1年たった頃、気づいてしまった。心にぽっかり空いたままの穴があることを。ちょうどそんなおりに、友人から、バスケのチアリーダーを勧められた。

プロリーグが発足したものの、今でもチアリーダーの大半は、学生か、他に仕事を抱えている人。試合の日やチームの地元のイベントに出演したり、チームの運営するダンススクールで講師を務めたりすることも多いが、チアリーダーの収入だけでは暮らしていけない人がほとんどだ。

週末の試合に向け、各自の練習だけではなく、チームメイトとも練習する。筋力トレーニングもするし、食事にだって気を遣う。それほどのことを求められながら、アルバイトの日給のようなものが支払われるだけだ。

Fukaも別の企業で正社員として働いている。生活のための仕事との両立を考えると、練習日などもチームを選ぶ際に重要な項目になる。そんな目でチームを選んでいた2014年に巡り合ったのが、できたばかりの東京Zだった。

当時のチアリーダーのメンバーは学生を含めて、全部で5人。プロ野球などのチームでチアリーダーとして活躍した経歴などから、Fukaがリーダーを務めることになった。

一般的にチアリーダーのチームには振り付けを考えたり、ダンスのバランスを見て指導したりするディレクターがいる。しかし、東京Zという生まれたばかりのチームには、そうした存在もいない。2年目にはリーダーから昇格し、ディレクター兼任となった。3年目にはBリーグが開幕した。

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最終更新:7/29(土) 15:03
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