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青森県は下北除く沿岸部が適地 核のゴミ最終処分場「科学的特性マップ」

7/29(土) 11:01配信

デーリー東北新聞社

 原子力の利用に伴い発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分場選定に向け、経済産業省は28日、科学的観点での適正度合いを日本地図で示す「科学的特性マップ」を公表した。火山や活断層などが周囲になく、最終処分場の候補地となり得る適地は全都道府県に存在し、国土の7割弱が該当。青森県や岩手県の沿岸部では、下北地域を除くほぼ全ての自治体が、輸送面でも好ましく最適とされる範囲を広く含んだ。

 経産省はマップの公表で選定への議論を活性化させたい考え。秋以降に適地で重点的に説明会を開き、理解を広げる。

 ただ、最終処分場にしない確約を国と交わす青森県について、世耕弘成経産相は同日の会見で「約束の順守を前提に対応する」と述べ、事実上、候補地から除外する考えを示した。

 マップは科学的観点に基づき日本を4色に塗り分けて作成。人口密度などの社会的要因は反映していない。

 適地に当たる範囲は「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い地域」で、全国の約1500自治体に存在した。中でも海岸から20キロ以内は輸送面でも好ましい最適地に分けた。

 好ましくない範囲は、地下の安定性や将来の掘削可能性から判断し、二つに分けた。

 青森県では風間浦、佐井、大鰐の3町村が、全域が「好ましくない特性があると推定される地域」に分類された。他の市町村には適地または最適地が少なからず含まれた。

 全域が最適地に当たる範囲に分類されたのは、三沢市や階上町、六ケ所村など7市町村だった。

 岩手県北では洋野町や野田村の全域が最適地に分類。久慈市も大半が最適地に該当した。

 処分場選定で経産省は今後、公募や国からの調査協力に応じた複数の地域を選び、約20年かけて詳しい段階的調査を実施した上で最終的な建設地を決める。

 マップの公表は「自治体に直ちに受け入れ判断を求めるものではない」(同省)ものの、世耕経産相は「提示は最終処分の実現に向けた重要な一歩であると同時に、長い道のりの一歩」と強調した。

 処分方法はガラス固化体を地下深くに埋める「地層処分」で対応する方針。

デーリー東北新聞社