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ソニー初のアトモス&DTS:X対応AVアンプは高コスパ機だ!(前)

7/29(土) 11:30配信

Stereo Sound ONLINE

 Stereo Sound ONLINEで随時掲載している新製品レビュー。今回はソニーのAVアンプ「STR-DN1080」編(7万7800円、税別)だ。ここでは[前編]をお届けする。

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 今回のステレオサウンドオンライン新製品レビューはソニーのAVアンプ「STR-DN1080」を紹介する。本機はイマーシブサラウンドの、ドルビーAtmos(アトモス)とDTS:Xに、ソニーが国内向け製品として初対応したAVアンプだ。イマーシブサラウンドを搭載したAVアンプは各社が続々と投入しており、本機は後発という格好となる。遅れて登場した真打ちの魅力をお伝えしたい。

 ステレオサウンドオンラインをご覧の方ならすでにご存じだと思うが、ソニーからは2015年秋に北米でドルビーAtmos、DTS:Xに対応したAVアンプ「STR-ZA5000ES」が発売されていた。それから約1年半が経過した今年5月にようやく国内でも本機が登場した。ソニーファンにとって、まさに待ち焦がれた製品だと言えよう。


■新機軸は仮想サラウンドバック「ファントムサラウンドバック」機能

 STR-DN1080は最新サラウンドフォーマットに対応するために、32bit DSPを3基搭載。これによりDSPやDACチップ等を搭載するデジタル系基盤も刷新され信号の最適化が図られている。この基板の中でDAC部のグラウンドに1.6mm径という極太のOFC銅のバスバーが使われるなど、ノイズ対策は徹底されている。

 これまでESシリーズにしか採用されなかった音場補正機能「D.C.A.C.EX」が、本機でも使えるようになったのは大きなポイントだ。従来モデルで搭載されていた「アドバンストD.C.A.C.」との大きな違いは3つで、(1)スピーカーリロケーション、(2)今回新たに加わった「ファントムサラウンドバック」、(3)31バンドのグラフィックイコライザーとなる。

 (1)のスピーカーリロケーションは、各スピーカーをサラウンド再生に理想的な状態に、仮想配置しチャンネル間の定位の向上を行う機能だ。筆者の想像するに例えば右サラウンドが理想的な位置より後方だった場合、フロント右スピーカーに右サラウンド信号の成分を若干足して、定位の改善を行っているのではないかと思う。

 (2)のファントムサラウンドバックは、サラウンドスピーカーからサラウンドとサラウンドバックチャンネルを同時出力し、リスニングポイント後方に定位させる機能である。この機能を使うとSTR-DN1080は最大9.1chのデコードが可能(スピーカー出力はあくまでも7.1ch)となり、5.1.2のスピーカー配置でも7.1.2環境が疑似的に実現できる。

 なお、これらの機能の実装によって測定用マイクも従来のモノーラルからステレオタイプに変更。各スピーカーの位置関係が正確に把握できるようになった。

 (3)イコライザーは従来機では8バンドのパレメトリックイコライザーだったのを、31バンドのグラフィックイコライザーへとグレードアップ。よりきめ細やかな補正が可能となっている。DSPが3基となったのを受けて充実した音場補正機能が実現できたと言えるだろう。

 なおSTR-DN1080には従来のソニーAVアンプに搭載されていた、「HD-D.C.S.」に代表される独自音場モードの採用は見送られている。音場モードを使うのが好きな方には残念かもしれない。本機をかばうつもりはないが、32bit DSP 3基による高精度プロセッシングで「音の本質で勝負する」と考えてみてはいかがだろうか。

 本機のデザインは前モデルであるSTR-DN1070から継承されているが、高さが156mmへと16mmも低くなっている。これは、テレビラックにも置けるようにと配慮されたもので、本設置場所の制限が少なくなるのは嬉しい。

 ネットワーク機能やハイレゾ環境も充実している。紹介するキリがないので割愛させて頂くが、最近のソニー製品と一部を除きほぼ同等の機能と言って差し支えない。その他詳しい仕様は下記リンクの記事をご覧頂きたい。

取材・文:木村雅人

(後編:視聴で音質&画質をチェック!につづく)

Stereo Sound ONLINE / 木村雅人

最終更新:7/29(土) 11:30
Stereo Sound ONLINE

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