ここから本文です

サルの個体識別「メガネ」開発へ 大阪大などが岡山県の滝で研究

7/29(土) 22:55配信

山陽新聞デジタル

 岡山県真庭市神庭の「神庭の滝」周辺に生息するニホンザルの生態を研究している大阪大(大阪府吹田市)などが、人工知能(AI)を用いてサルの個体を識別するゴーグルタイプの機器「サルメガネ」の開発を進めている。装着してサルを見ると、名前など“個人情報”がレンズに表示される仕組み。2019年3月の完成を目指しており、生態の観察ツールとして観光客向けに提供し、地域貢献に一役買いたい考えだ。

 開発構想によると、機器に内蔵するカメラが捉えたサルの画像をAIで分析。ゴーグルのレンズ部分に名前や性別、家族構成、性格といった情報を文字で映し出す。装着すると、これらを視認できるような仕組みにするとしている。

 大阪大は1958年、神庭の滝でサルの研究をスタートさせた。現在は約160匹が生息するといわれるサルの個体情報を蓄積しており、サルメガネにはこれらのデータをさらに充実させ、反映させる方針。研究活動を長年にわたり支えてくれた地域のためにと、同大などの若手研究者ら12人で昨年4月、開発プロジェクトを立ち上げていた。

 開発メンバーは29日、今後、サルの観察の手伝いや試作品のテストなどに携わってもらう予定の勝山高(真庭市勝山)でシンポジウムを開催。1~3年の有志約30人に、AIによる個体識別技術などを説明した。3年の生徒(18)は「とても面白い研究で完成が待ち遠しい。できる限りの協力をしたい」と話した。

 プロジェクトの中心を担う大阪大人間科学部の山田一憲講師(38)は「最新の技術やこれまでの研究成果を活用し、神庭の滝でしかできないような体験を提供したい。多くの人がサルを見て楽しめる環境をつくり上げる」と意気込んでいる。

Yahoo!ニュースからのお知らせ