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英仏がガソリン車とディーゼル車の販売を禁止!? どうなる自動車業界!?

7/29(土) 12:02配信

TOKYO FM+

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。
7月27日(木)放送の「WAKEUP NEWS」のコーナーでは、イギリスとフランスが発表したガソリン車とディーゼル車の販売禁止方針について、モータージャーナリストの菰田潔さんに話を伺いました。

イギリス政府は現地時間26日、2040年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する見通しだと伝えています。また、これに先立ちフランスでも同様の方針が発表されていますが、これは地球環境への影響を考慮し、EV(電気自動車)の普及を目指すことが目的だとされています。

この報道について、「ものすごいニュースだなと思った」と菰田さん。
かつて、1970年代にアメリカでマスキー法(大気浄化法改正法)が施行されましたが、それは非常に厳しい排ガス規制だったため当時実現できないだろうと言われていたそうです。しかし、菰田さんの話では日本の自動車メーカーの頑張りもあり実現。

「このときは自動車メーカーが頑張ればなんとかパスできたんですけど……」とつぶやく菰田さんによると、今回の規制に関しては新たな原動力となる“電気”に大きな問題があるとか。
ガソリン車とディーゼル車に代わるであろう、EVやプラグインハイブリッド車には電気が必要です。今までガソリンスタンドで給油を済ませていましたが、充電となるとその電力をどこから持ってくるのかが問題に。

さらには、その電力をどう作り出すのか。菰田さんは「火力発電所で発電した電気でまかなえば元も子もない。今の自動車のほうがよっぽどきれいな排ガスです」と言い、火力発電以外でも原発でやるとなるとそこにはさまざまな問題が。そして、太陽光発電や風力発電にしても汚染なしで発電するのはものすごく難しい問題で、そのうえものすごくお金もかかるとか。今回の発表は、そういったことまで考えた上でのものなのか、菰田さんは懸念していました。

また、今回の規制の詳細はまだ明らかになっていませんが、今後を大きく左右しそうなのがプラグインハイブリッド車の問題。これは直接コンセントから充電できるタイプのハイブリッド車ですが、ガソリン車の給油機能も残しています。それが販売禁止の規制内に入るのか否か、そこが大きなポイントになるようです。

菰田さんの話によると、欧州では2021年に向けCO2(二酸化炭素)の排ガス規制が出ており、それは各自動車メーカー全車平均で95g/km、つまり1kmの排ガス量を95g以下にしなさいというもの。もしこれを破ると、1gを超過につき1台あたり1万円という高い罰金が科せられるそうです。

プラグインハイブリッド車での1台あたりの排ガス量は45~50g/km。ガソリン車の場合はコンパクトカーでも100gを超えてしまうため、現在は各社プラグインハイブリッド車を作ることで排ガス量をクリアする予定で進んでいるそうで、もしそれが2040年以降も販売OKであれば自動車メーカーの対応もわりとラクになると菰田さん。

ただ、そこにも落とし穴があり、EVは充電しないと止まってしまいますが、プラグインハイブリッド車は電気がなくなってもガソリンで走ることが可能なため、もしも常にガソリンで走っていると通常のハイブリッド車と排ガス量が対して変わらないそうです。

では、もしもプラグインハイブリッド車も販売禁止になってしまったら、菰田さんは「これは大変な問題」だと言います。そのひとつが価格の問題。EVはそもそも価格が高く、現在はそれを補助金によって安く購入することができているのですが、もしもみんなが補助金を使ってEVを購入することになれば、それこそ国民が払った税金を使うわけで意味がなくなると菰田さんは指摘。

いずれにせよ、これは自動車業界の大きな変革になりそうなことだけは確か、今後の動向に注目です。

(TOKYO FM「クロノス」2017年7月27日放送より)

最終更新:7/29(土) 12:02
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